今日も読売新聞はやっぱりすごい(2022年上半期)

《広告》

この記事のこの場所に「この記事には広告が含まれます」という一文が目立つように書いてあります(ここはそういうところですよ?)
《以上広告アナウンスでした。以下本文》

朝日が昇る前に家まで配達される読売新聞を、毎日のように熟読している一読者が、心に残った記事の感想を、2022年も、日々、備忘録的に追記して残していく。

2022年も上半期から読売新聞はやっぱりすごそうだ。

[公開:2022/01/01、更新:2022/06/21]

※特に注釈の無い場合は、読売新聞大阪本社版を読んでの感想です。

・2022/06/20(月)朝刊総合面3面「スキャナー」。2022/06/21(火)朝刊社会面30面「訂正 おわび」。

2022/06/20の読売新聞朝刊の3面は、参院選の公約が出そろったのでまとめました、という記事。(個人の印象です)

よく分からなかったのが、「与党が2019年参院選で訴えた政策の達成状況」という表。

自民党と公明党の個別の公約ごとに、「公約」、「達成状況」、「現状」を表にしているのだが、いくら読んでもよく分からない。普通なら、分かりやすくするために表にするものなのだが。(個人の感想です)

「公約」自体がどうとでも受け取られる表現であるのに、「現状」もどうとでも受け取られる内容で、それを誰がジャッジしているのか分からない「達成状況」に〇×△を付けていた。

「※個人の感想です」の注釈を入れないと、虚偽・誇大な表示として訴えられないような内容だが(←個人の感想です)、読売の表には、何の注釈も無し。せめて、「※読売新聞調べ」と1行入れればいいのに、それすらなし。「この内容でよくノーガードで記事にできるな」と感心した。(個人の感心です)

すると翌日の朝刊、社会面の隅っこに小さく「訂正 お詫び」の記事。前日の表で、公明党の「公約」の「所得の少ない高齢者の年金に最大5000円を上乗せ」の現状を、今年3月にあった選挙前に年金5000円給付騒動(実現せず)と混同していたようで、2019年に5000円上乗せは実現されていた(消費税が10%に上がったときの対策として)。

私もこのことに気づかなかったので、上記の説明は、後付けによるものだが(読売の訂正記事だけではよく分からなかったので個人的に説明を付け足した)、それにしても、お粗末な間違いとしか言いようがない。

ただ、裏を返せば、前日の読売紙による公明党の公約の評価は、事前に公明党チェックを受けていなかった、と言えるかもしれない。もちろんこのことは、読売は事前に自民党のチェックを受けていない、ことを意味するものではないので、結局のところ、前日の表の「達成状況」の評価は、誰によるものなのかは、謎のままで、そんなミステリアスな読売新聞はやっぱりすごい。

・2022/06/11(土)朝刊社会面28面。

↓で取り上げた「読売新聞が報道しないこと」について、ようやく、読売でも取り上げていた。

酒提供記載せず 安倍氏らを告発
「桜を見る会」前夜祭

読売新聞2022年6月11日朝刊、”同”。大阪本社版13S社会面28面。

テレビ欄からめくって見開き社会面の右下の小さめの記事。ここのところは、サントリーと調べても、「トップリーグ時代の略称はサントリー」とか、太平洋横断の堀江氏のヨットの名称でしか出てこなかったのに、ようやく、記事になった。(個人の確認です)

自発的に記事にしたというよりも、市民団体の告発に便乗する形でようやく記事にしたようだ。(個人の確認です)。告発しないと報道しない読売新聞はやっぱりすごい。

追記:2022/06/21の朝刊の経済面で、大商・鳥井会頭の会見が小さく記事になっていて、見出しは”大商・鳥井会頭 コロナに感染”[読売新聞2022年6月21日朝刊、経済面9面大阪版13s]。サントリーホールディングスの副会長でもある鳥井氏が、会見で、桜を見る会前夜祭への酒類無償提供について、「世間を騒がせ、大変心苦しい」と述べていることをオマケのように記事にしていたが、読売では全く騒いでいないので、ちっとも心苦しくないんじゃないのかな、と思わせる読売新聞はやっぱりすごい。

・2022/06/02(木)朝刊政治面4面、広告5面。

便宜上、タイトルを今日の日付にしたが、今回取り上げたいのは、「読売新聞が報道しないこと」について。

先日、東京新聞が、いわゆる「桜を見る会前夜祭」について供述調書に基づいて記事にしていたが、読売新聞では今に至るまで、一切触れていないまま。(個人の確認です。当ブログ記事参照。)。その後さらに、その前夜祭にサントリーが酒類を無償提供していたことが、しんぶん赤旗日曜版等の記事で明らかになったものの[しんぶん赤旗日曜版の公式HPは最新号の記事しか載せていないようなので、該当する記事のTwitter、https://twitter.com/nitiyoutwitt/status/1529382286286012416を参照(参照2022-06-02)]、今現在、読売新聞では、読売オンラインを含めて、全く記事にしていない。(個人の確認です)

そんな状況で、今日の政治面にも当然載っていなかったが(その下に載っていた週刊文春の広告見出しも含めて載っていなかったが)、政治面の見開き左の5面に、サントリーの広告をでっかく載せていた。

読売新聞2022年6月3日朝刊(大阪本社版13S )政治面4面と広告5面の見開きを撮影し、個人的な感想と想像をマーカーを引いて追記しました。プライバシー保護のため、一部黒塗りやフィルターをかけています。(撮影2022-06-02・加工2022-06-03)。

報道しないくせに広告は載せる。報道したいのか報道しないのか、ツッコまれるのを待っているのか、よく分からない読売新聞は、やっぱりすごい。

・2022/05/13(金)朝刊1面、2022/05/14(土)朝刊総合面2面・社会面29面。

2022年5月13日の読売新聞朝刊1面のトップ記事の見出しは、

過大計上 年最大5兆円
統計不正 GDP影響は軽微

読売新聞2022年5月13日朝刊、”同”。大阪本社版13S1面。

1面トップ記事の場合、詳しい内容は別の面で紹介することが多いが、今回は、なぜか、「詳細は○○面」といった注意書きもなく、1面単独の記事のようだ。(個人の確認です。関係ないかもしれませんが、2面には「日本テレビホールディングス人事」が掲載しており、「安倍首相の一日」でよく見かけた人の名前が載っていました。関係ないかもしれませんが。)

よく分からないのは、詳細記事無しで1面トップだけに載せるほどだから、重要な速報性のあるニュースかと思いきや、記事タイトルには「軽微」。

「年最大5兆円」なのに「軽微」とする神経がまず理解できないが、それを1面トップにしてタイトルにするということは、「軽微」ということをまず第一に主張したい、ということなのだろう。

まるで、「我が方の損害は軽微」という大本営発表のようにしか見えない読売新聞の見出しはすごい。

当日の1面記事は、いくら熟読しても読売が「軽微」と記事にした根拠が分からなかったのだが、翌日の記事に、

(前略)美添座長は「個人的な意見」とした上で、軽微との認識を示した。

読売新聞2022年5月14日朝刊、”統計不正 過大計上「5.1兆円」報告”。大阪本社版13S総合面2面。

と載っていた。

この記事で、報告書は13日に提出されたことがわかったが、読売はその前に「政府関係者への取材でわかった」と13日の朝刊に載せていた。

そうなると、読売が13日の朝刊に「軽微」と見出しにしたのは、この座長の「個人的な意見」な意見に過ぎないのに、何の説明ないまま「軽微」と表現したかのようにも見える。通販番組なら、「個人の感想です」的な注意書きが必ず入る所なのに。(こんな時の便利な言葉、「個人の感想です」)。

ますます、前日の見出しは「大本営発表」だったと言っているかのような、読売新聞はすごい。(個人の感想です)

ただ、同日の社会面では

国内総生産(GNP)への影響も「軽微」とされるものの、明確には出ていない。

読売新聞2022年5月14日朝刊、”二重計上 「統計の信頼揺らぐ」 識者 国交省の姿勢指弾”。大阪本社版13S社会面29面。

と、識者の意見を載せて、何やら弁解がましいものが。(個人の感想です)

まるで、1,2面では外部のチェックが厳しいので大本営発表しかできないが、社会面で、こそっと、識者の口を借りてしか本当のことを言えないのかのようだ。(個人の感想です)

読売新聞は、統計偽装や統計改ざんを、「統計不正」としか表現できなくて、「大本営発表」みたいで、やっぱりすごい。

・2022/05/03(火)朝刊総合面3面

憲法記念日の今日は、憲法にちなんだ記事が満載。

今年は残念ながら、5年前に「読売新聞を熟読」させることをおススメされた、あの伝説の「首相独占改憲インタビュー」(と称するもの)に匹敵するものは無かったようだ。

ただ、読売新聞は、憲法についての全国世論調査を行っており、総合3面ほかで、記事にしていた。調査結果の数字には、特に驚くものは無かったが、記者による解説で、「なんじゃこれ?」というところがあったので、メモ。

回答率は7割と高く、有権者全体の縮図と言える。

読売新聞2022年5月3日朝刊、世論調査部 萩原栄太、”緊急事態対応に理解 憲法改正派が過半数 本社世論調査”。大阪本社版13s総合面3面。

自社の世論調査での回答率に関して、読売新聞記者が具体的な数字を上げて言及しているのを聞いたのは、私の熟読してきた記憶では初めてだ。(個人の熟読結果です)。

記事では、7割を「高く」としているが、ここ数年、読売が何度も行っている3000人を対象とした全国郵送世論調査では、ごく普通の数字、との印象しかない(個人による熟読結果です)。改めて、今回の記事で言及するほどの事でもない。むしろ逆に、回答率が6割前半に落ち込んだ、読売新聞による2017年の新聞週間全国郵送世論調査は、「有権者全体の縮図」ではなかった、と言っているようにも見える。(なお私の熟読結果では、回答率が7割だろうが6割前半だろうが、「ほとんど変化なし」との結論である。[当ブログ記事”「新聞週間」の読売新聞世論調査は2018年もやっぱりすごい”ほか参照。])

さらによく分からないのは、記事の最後の締めくくりで、

有権者の意向を踏まえると、現時点では、緊急事態対応について議論を進めることが最も合理的と言えそうだ。

同上。

と述べているところだ。

世論調査の数字を紹介する記事で、世論調査部の記者が、最後に「個人の感想です」並みの記者の感想を述べていることに、「なんじゃこれ?」と引っかかった。(個人の感想です)。

逆に言うと、この主張をしたいがために、特に珍しくもない7割の回答率を今回持ち上げているように見え、世論調査部の人間が、世論調査の結果を利用して私的な(又は読売新聞社としての)主張をするのはいかがなものだろうか、とも感じた。(個人の感想です)

そんなこんなで、読売新聞の「縮図」を見せるかのような、世論調査部の記事は、やっぱりすごい。

・2022/04/06(水)朝刊3面社説

今日の読売新聞の社説に、思わず吹き出してしまったジョークがあったので、メモ。

日本は変異株の対策で、経験に基づく知見を持っている。中国側に対し、協力を提案してみてはどうか。

読売新聞2022年4月6日朝刊、社説、”「ゼロコロナ」は持続可能か 中国の感染対策”。大阪本社版13s総合面3面。

読売新聞が社説で、今このタイミングで、日本の第六波の反省でもなく予想される第七波の対策でもなく、中国の政策を「優先」して取り上げる理由はよく分からないが、中国に対しコロナによる感染対策を体制強化の道具にするな、と主張したいらしい(個人の解釈です)。もっともな話ではあるが、裏を返せば、「中国の感染対策の混乱を、感染対策が不十分な日本政府の体制擁護の道具にするな」としか見えないところが残念なところだ(個人の感想です)。

それはさておき、上記の引用文は、その社説の最後の締めくくりで出てくる文章。まず笑わせてくれるのは、日本の対策は、「経験に基づく」であり、「科学」ではない、と認めているようにも見えるところだ。そんなところでウソを付けない読売社説はすごい。

ところで、コロナ対策で、日本独自の(「科学」に基づかない)「経験に基づく」知見と言えば、「アベノマスク」が真っ先に思いつく(個人の感想です)。そうなると、読売社説は、「アベノマスク」を中国に提案してみてはどうか、と言っているように見えて、思わず吹き出してしまった。(個人の解釈です)

だが、改めて読み返すと、今回の読売社説では、「感染対策を体制強化の道具にする」ことを不適切だとしている。その不適切な例として、日本が持っている知見として「アベノマスク」を取り上げれば、それはかなりの説得力を持つ。「感染対策を体制強化の道具にする」ことで失敗した、日本の「経験に基づく」、格好の反面教師だ。そう考えれば、中国に対して「アベノマスク」の知見を提供することは、あながち、的外れとも言えない。

今回の読売社説がそこまで考えて、反面教師としての「アベノマスク」を、「アベノマスク」の文字を一つも出さずに、中国に伝えようとしているのなら、やっぱりすごい。

今回の読売社説には、思わず、「スイマセン、よく聞き取れなかったのでそのアベノマスクを外してもう一回言ってくれませんか」と聞き返したいほど、やっぱりすごい。

・2022/03/25(金)朝刊政治面4面

政治面に、よく分からない記事が載っていたので、メモ書き。

防衛相、発射後
国会内に滞在

読売新聞2022年3月25日朝刊、”同”。大阪本社版13s政治面4面。

この見出しを読んだ時、私は、「あれ、NSC、開催しなかったの? もしくは防衛大臣が出席しなかったの?」と勘違いして驚いた。記事にするぐらいだから、異例のことが行われたのかと身構えたが、記事を読むと、「国会中→中断→NSC開催→会合後国会再開」と、通常の動きだった(個人の認識です)。どうやら、通常は、会合後、大臣が記者団に説明するようだが、副大臣が代役を務めたので、記事にしたらしい。まるで、「国会よりも記者団の説明の方を優先しろ」と要求するような、読売新聞の政治面はすごい。

・2022/03/23(水)朝刊社会面36面、訃報

本日の社会面で、複数の訃報に接し、新聞を開いたまま、しばし黙祷。

これまでの、読売新聞の記事でも「○○に詳しい」識者としておなじみの方で、信頼感のある学者の方の名前があり、これまでの学識を長年にわたってご教授していただいた感謝と共に、追悼。

また、「よみうり寸評」を約27年間担当されていた方が、14日に亡くなっていたことも記事に。

永井梓元副主筆死去 「よみうり寸評」27年

読売新聞2022年3月23日朝刊、大阪本社版13s社会面36面。

お悔やみ申し上げます。

正直に言うと、読売新聞を「熟読」していると自負する私でも、新聞1面コラムが誰が書いているかなんて、意識していない。

今回、亡くなられた方が、約27年間、「よみうり寸評」を担当されていたと知り、私がこれまで読んできた「よみうり寸評」のほとんどが、この方によるものだった、と知った。

これは私の印象でしかないが、朝刊の「編集手帳」はどこか歯に何かが詰まったような書きぶりなのに対し、夕刊の「よみうり寸評」は読売新聞が記事では言いにくいことをより正直に言っているイメージだった。(個人の感想です)。

私のこの「よみうり寸評」に対しての、「(読売新聞にしては)正直なことを書いている」というイメージは、この方の文章を読んできたからだと思った。(だからこそ、最近の「よみうり寸評」には、物足りなく感じていたのだとも、腑に落ちた)。

14日に亡くなったということだが、「よみうり寸評」または「編集手帳」で、何か関連するようなことを書いていた記憶がなかったので、確認するために、改めて読売オンライン(会員登録必要)でここ数日分をざっと読み直したが、それをうかがわせるような記述は無かった。

訃報記事には、弔問等をお断りしているとのことが書いてあったので、改めて同コラム面で述べる必要はないのかもしれないし、触れないことが礼儀なのかもしれない。ただ、一抹の寂しさは感じた。

ここ数日の、読売新聞の一面コラム「よみうり寸評」と「編集手帳」を確認した際に、ふと気づいたのだが、亡くなられた14日は、朝刊休刊日だった。

朝刊休刊日明けの夕刊は、分量がいつもより多めだ。休刊日前日はたいてい、祝日か日曜日のため夕刊は無いので、前日朝刊以降、丸一日半空いた情報がまとめて掲載される。読売新聞の熟読者としては、情報に飢えている。月に約1回ある夕刊の腕の見せ所でもある。

「だから何?」と言う話かもしれないが、新聞休刊日の夕刊が出る日に亡くなられた、私がこれまでに一番読んできた「よみうり寸評」の作者の方に、これまでの感謝と、追悼の意を表したい。

・2022/03/12(木)朝刊3面、社説

今日の社説の一本目のタイトルは、

抑止力をどう強化していくか 国会安保論戦

読売新聞2022年3月12日朝刊、大阪本社版13s総合面3面、社説。

論旨云々よりも、びっくりしたのは、先日に当ブログでメモしておいた、”2022/03/08(火)朝刊、社説3面。2022/03/09(水)朝刊、特別面20面”での「広告紙面になぜこの人」の人が、なぜか今回の社説でも名前入りで登場していたことだ。これだけ短期間のうちに3回も大々的に紙面に登場していると、政治的公平性に疑問符が付く(登場内容については当記事で先日メモした同タイトル項目での追記参照)。それでいながら、当日の社会面では、

「政治的公平性 認識甘く」 毎日放送調査報告
維新代表ら3人出演 高視聴率を意識

読売新聞2022年3月12日朝刊、大阪本社版13s社会面35面。

との、政治的公平性に問題のあった件を記事に。もはや狙ったとしか思えない今日の読売新聞は、政治的公平性にアマすぎてやっぱりすごい。

あとついでに、社説の内容について。なぜか、ずっと話題になっていたのに社説ではだんまりをしていた(個人の確認です)、「核戦力共有」[同社説]について、(文末でオマケのようにやっと)言及。拙速な議論をいさめる、(読売にしたら)まともな内容だった。ただ、これをすぐに表明していれば評価できるものの、これをすぐには言えなかった読売社説は、外部との調整があるかのように思わせてしまって、やっぱりすごい。

・2022/03/10(木)朝刊1面、編集手帳

今日の「編集手帳」に気になった記述があったので、メモ書き。「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録への推薦の話で、

「強制労働の被害現場だった」という韓国の主張は事実に反しており、(後略)

読売新聞2022年3月10日朝刊、「編集手帳」。(大阪本社版13s1面)。

の記述。この件自体については、詳しく知らないので(正直あまり興味がないので)どちらが正しいとも言うつもりはないが(関わりたくないのだが)、読売の紙面で、これ(「事実に反しており」)を言い切ったのは、(新聞に載ってる雑誌広告の見出し以外で)初めて見た気がしたので、とりあえずメモ。(個人の感想です。見落としていたらゴメンナサイ。)

ネタがなくて知性がないとソッチ方面に走ってしまいがちなので(個人の感想です)、「編集手帳よ、読売の記事にも書いていないことを言い切って大丈夫なのか」と、今後を心配させてしまう読売新聞は、やっぱりすごい。

[追記:なお3月10日は、東京大空襲があった日です。このことを言及せずに、上記のことを優先させる編集手帳はすごい。ちなみに、当日夕刊の「よみうり寸評」では東京大空襲のことをテーマに書かれていました。]

・2022/03/08(火)朝刊、社説3面。2022/03/09(水)朝刊、特別面20面

読売新聞で、PCR検査に関連して、気になった記述が続いたので、念のためにメモ書き。

政府は病床確保やPCR検査拡充を繰り返し要請したが、自治体の動きは鈍いままだった。

読売新聞2022年3月8日、”国と地方の行政 危機に備えて連携を強めたい”、大阪本社版13S総合面3面社説。

PCR検査よりもやや劣る

(引用者注:記事内の表「主な検査と特徴」での、「抗原検査キット」の「精度」の記述)

読売新聞2022年3月9日、「検査体制見直し進む」、”新型コロナ 世界二分 収束見えず 攻防2年”、大阪本社版13S20-21面、20面。

一応、当ブログでも注意書きをしておこう。

新型コロナウイルスに関する記述がある記事です。注意してください。

それはさておき、前者については「え、本当にそうだった?」、後者については「あれ、つい最近、『遜色ない』って言ってなかった?」。今はめんどくさいので調べる気はないが、念のためにメモ書き。

あと別件だがついでにメモ。3月8日は「国際女性デー」ということで、当日の読売朝刊に、何面か渡って特集広告。その中で、健康保険組合連合会が見開き2面(18-19面)に渡って広告。そのうちの1面(18面)は、女性議員二人の対談。略歴は書いてあるものの、政党名の表示は無しだったが、確認すると二人とも自民党所属議員だった。ちょっと引っかかったので、念のためにメモしておく。

[追記2022/03/11:当日朝刊解説面12面(大阪本社版13s)に、この自民党所属の女性議員が。韓国大統領選の結果を受けての「日米の識者に聞いた」の三人の内の一人として、写真付きで解説者として登場。学者や研究者の他のお二人に比べて、なぜこの人が、と言う人選(個人の感想です)。3/8の広告記事に引き続いての登場で、「今年の参議院選挙が近いからなー」と思わせる(個人の感想です)、読売新聞はやっぱりすごい。]

[追追記2022/03/12:昨日追記したところなのに、今日の社説(読売新聞2022年3月12日朝刊大阪本社版13S社説3面、”抑止力をどう強化していくか 国会安保論戦”)にまた、この自民党議員の名前が。主に、参院予算委での議論を取り上げているが、「自民党の松川るい氏は(後略)」[同上]と、質問者についてはなぜかこの人だけを名前付きで取り上げていた。3/8の「交際女性デー」の広告、3/11の解説インタビュー、そして今日3/12の社説、と、これはもうスリーアウトだとしか言いようがない、読売新聞はやっぱりすごい。]

・2022/03/03(木)朝刊、政治面4面ほか

今日の読売は、広告面もフルに使って宣伝をしていた。

まず政治面4面で、

参院委 疑惑追及 立民に批判
「ウクライナ優先すべきだ」

読売新聞2022年3月3日、大阪本社版13S政治面4面。

で、疑惑を追及される側ではなく疑惑を追及する側を批判する記事。よく分からなかったのが、「※読売新聞調べ」という「※個人の感想です」並みの信頼度の低い(個人の感想です)注釈付きで、テーマ別の時間配分のグラフを載せていることだ。正直、説明が足りなさ過ぎてよく分からないもので(そのテーマ分類はあっているのか、質問側だけの時間配分の割合なのかそれとも回答側の時間も含めたものなのかが不明。以前、何とか視聴者の会がニュース番組等での報道割合などを調べて「加戸さんを取り上げるべきだ」と意味不明な新聞広告を出していたことを思い出す)、実際にどうなのかを確認するのもメンドくさいので、流し読みしようとしたのだが、そのグラフを見てみると、「立憲民主党(3人)」も「ウクライナ関連」の項目が一番多く、正確な数字表記がないのでグラフから読み取るしかないが、5割近いものだった。どう見ても立民も「ウクライナを優先」しているようにしか見えないのに、タイトルに「優先すべきだ」と批判する意味不明なグラフだった。

今日の政治面はそれだけではなく、他の面とも連動するかのようなことをしていた。それもここで書こうとしたのだが、ちょっと長くなりそうなので、別記事で(追記リンク)。一つ指摘しようとしたらそれだけにとどまらずどんどん膨らんでいってしまう読売新聞はやっぱりすごい。

・2022/01/20(木)朝刊、特別面21面、「第29回読売演劇大賞 ノミネート決定!」

久々に、読売新聞での間違い探しで間違い部分を正解発表前?に見つけたので、うれしくなって思わず報告。先にお断りしておきますが、今回の内容は、演劇とは全く関係ありませんので、演劇好きな人が検索してこのページにたどり着いたのであれば、先に謝っておきます。

以下、発見した内容を画像で説明。

読売新聞2022年1月20日朝刊、東京本社版12版総合面31面。読売オンライン(https://www.yomiuri.co.jp)での紙面ビューア(会員登録が必要)でのスクリーンショットで、タイトル部分と該当部分を抜き出して、引用者によって説明を加えた。(一部縮率を変えてあります)。

(なお、私がこれに気づいたのは、配達される大阪本社版の新聞を読んでいてのことです。引用のスクリーンショットは東京本社版で、掲載面が異なっています。上記タイトルで表示した「特別面21面」は大阪本社版でのものです。)

記事では、名前部分の字体(フォント)を変えることで強調しているようだが、女優の「緒川たまき」さんの部分だけでなく、そのひとつ前の文字の「た」のフォントも名前と同じフォントにしてしまっている。そのため、「た緒川たまき」さんのように読めてしまう。

選考会のノミネート発表、という、ある意味、速報性のない記事で、校正・チェックする時間もたくさんあったと思うが、演劇に興味のない私でも見つけられたのに、このまま紙面に出した、読売新聞は、特別面でもやっぱり特別だ。これはぜひ、「読売校正大賞」(そんなものはありません)にノミネートして欲しい。

・2022/01/01(水)朝刊

今年も広告盛りだくさんの、読売元旦朝刊が届いたので読む。(一部地域は雪だったこともあって)こんなに重い新聞を配達してくれる販売店様には感謝だ。

元旦一面のトップ記事の見出しは、

米高速炉計画 日本参加へ

読売新聞2022年1月1日朝刊、1面13S。

新年早々、読売読者として、「元旦の一面だからってスクープに期待するのはもう辞めよう」という気持ちにさせられた。

また一面トップ横には、

大阪城-USJ 船で直結

読売新聞2022年1月1日朝刊、大阪本社版、1面13S。

これも既視感があったので、「大阪本社版だけの1面記事だろうな、他の地方では大阪版では2面にあったウクライナ問題での米ロ電話会談の件がこの場所に掲載されているのだろうな」と思って、紙面ビューアーで他地方の紙面を確認すると、やっぱりその通りだった。(個人の確認です)

この既視感はいつのだろう、と思って、当ブログの記事を読み直すと、(幅広く見れば)科学技術系のネタを元旦朝刊のトップにしているのがここ数年の読売ではお馴染みな感じで、2年前の2020年元旦朝刊トップが、ゴーン被告出国記事(これは確か他紙の後追いだった記憶が。個人の記憶です)で、その横に、大阪版だけ関空と舞洲間に高速船開業予定の記事だった。今年はこれらの既視感が合わさったものだったようだ。(個人の既視感です)

そして続けて、社説を読むが、そこにも既視感。ただ、例年ならツッコミ甲斐のある記述がみられるのだが、今年は迫力不足で、ただただ、「決められない政治になるから与党自民党を勝たせよう」(個人による意訳です)という意気込みだけが伝わってきた。(個人の感想です)

今年も、別刷りで4部まである元旦の新聞の(広告の合間にあるかのような)記事を一通り読むが、「特にブログで取り上げるネタになるほどのことはなかったな」、と元旦の一仕事を終えた気持ちになる。ところが、最後に、新聞に挟まっていた、これまた元旦特有の大量にあるチラシ広告に手を伸ばし、見て行こうとすると、「こっ、これは・・・」、というものが目に入った。

その前に少し説明。

通常、何枚もあるチラシ広告は、新聞の1面の半分の大きさにまとめられて新聞に挟み込まれている。その挟み込まれているチラシの塊は、別の1枚のチラシを半分に折って束になるようにしていることがおなじみだ。こうして束にしておけば、新聞に挟み込む作業がやりやすくなり、また、運ぶ際もバラけにくくなる。そしてチラシをまとめる束となる紙を、広告にすることで、一石二鳥にも三鳥にもなる。

チラシ広告をまとめるチラシ紙。

今回は、販売店のチラシがその役目を果たしていた。新年の挨拶が書かれた。毎年どうだったかは定かではないが、何となく既視感があるので、おそらく例年どおりだったのだろう。

ただ、元旦は、一年で最も広告が多いと思われる日だ。(個人の感触です)。

その1枚の販売店のチラシだけでは大量のチラシ広告を束ねきれないからか、もう一枚、半分に折られてチラシ広告をまとめるチラシ紙があった。

それが、「維新タイムズ」と称するカラー広告だった。「大阪維新の会大阪府議会議員団」が発行しているらしい。

これを見たとき、先日に読売新聞大阪本社社長と大阪府知事が並んで協定の締結式に出たことを、すぐに連想した。

本社と大阪府 包括連携協定

本社と大阪府 包括連携協定 : ニュース : 関西発 : 地域 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)(参照2022-01-01)

元旦の新聞で、大量にあるチラシ広告の目立つ位置に維新のチラシ広告。

そして、先日あった、本社と大阪府の包括連携協定。

そういうことか、これが、読売による協定の結果なのか・・・(個人の妄想です)。

包括連携協定については、報道機関が行政機関と協定を締結することの危険性の声が上がっていることを、以下の記事などから、知っていた。

読売新聞と大阪府との包括協定で問われるジャーナリズムの役割

読売新聞と大阪府との包括協定で問われるジャーナリズムの役割(立岩陽一郎) – 個人 – Yahoo!ニュース(参照2022-01-01)

その危険性と比べて、目的も必然性もよく分からない協定を読売新聞大阪本社と大阪府が結んだと言う印象しかないが(個人の印象です)、元旦にさっそくこういう形で成果?を出すとは思っても見なかった。

もちろん、この「チラシ広告をまとめるチラシ紙」については、様々な解釈ができる。一概に「特別扱い」とは言えないかもしれない。「何枚もあるチラシ広告の中でも確実に見られる場所にある」とこの位置を望む広告主もいれば、「私の広告を半分に折って束扱いにするとは何事か」と怒る広告主もいるかもしれない。何種類もあるチラシ広告の中から、「チラシ広告をまとめるチラシ紙」になるのは、それで余分に広告料がプラスされる(マイナスされる)ケースもあるかどうかわからないが、それらを考慮した上でないと、特別扱いなのかどうかは判断しがたい。

また、チラシ広告については、地域の販売店の裁量が大きいものだろうから、これによって、読売新聞大阪本社がどうのこうの、と言うのも無理筋だろう。

ただ、(薄っぺらい)記事の中身ではなく、広告の方で強烈なメッセージを伝えてくるかのような読売新聞大阪本社は(個人の感想です)、2022年も元旦からやっぱりすごい。


過去の「今日も読売新聞はやっぱりすごい」は、

今日も読売新聞はやっぱりすごい(2017年)[2017/10/7~2017年末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2018年上半期)[2018/01/01~2018/06月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2018年下半期)[2018/07/01~2018年末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2019年上半期)[2019/01/01~2019/06月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2019年下半期)[2019/07/01~2019年末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2020年上半期)[2020/01/01~2019/06月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2020年下半期)[2020/07/01~2020/12月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2021年上半期)[2021/01/01~2021年6月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2021年下半期)[2020/07/01~2020/12月末]


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