この記事のこの場所に「この記事には広告が含まれます」という一文が目立つように書いてあります(ここはそういうところですよ?)
《以上広告アナウンスでした。以下本文》
新聞広告というと、新聞の内容とは全く関係のない、味気ないものが多いと思われる人が多いかもしれない。しかしそんな中、読売新聞は、広告にストーリー性とニュース性を持たせてきた。そのすごさは、あの出会い系バー報道でも健在であったのは、先に述べた。[当ブログ記事”読売新聞「出会い系バー報道」のここがすごい!”]
そしてまた、8/25の朝刊でもそのすごさを発揮していたので、改めて紹介したい。
1.最近の広告
読売新聞の広告欄では、ここ最近で言えば、日曜日の1面での「日ペンの美子ちゃん」の広告や、8/22朝刊での「放送法遵守を求める視聴者の会」の意見広告が、目を引いた。こんな広告を載せる読売新聞に、まずは敬意を表したい。
(8/22朝刊の意見広告には、「もっと、ウチの加戸ちゃんの意見も取り上げろ」という、「ウチの子供をお遊戯会の主役にしろ」的な親の愛情がうかがわれて、ほほえましい。逆に言えば、そんな親バカの意見を全面広告で載せた読売新聞はすごい。)
これらはすでにほかで取り上げられているトピックスなので、ここでは取り上げない。むしろ、こんなわかりやすい広告より、8/25に読売新聞が見せた玄人好みの広告技を紹介したい。
2.違う面にも連動する広告
8/25の広告を紹介する前に、その枠組みを説明する。
たまにだが、同じ広告主が何面にもわたって新聞広告を載せることがある。私が初めて新聞で何面にもわたる広告を見たのは何十年も前で、何の広告だったのか記憶に残ってないが、こんな広告の仕方があるのか、感心した覚えがある。今でも、何面にも渡る広告を見ると、「おっ、力入れてるな」と思って注目してしまう。
この、力の入った広告の仕方だが、この仕組みは、同業他社の広告を並べることで疑似的に行われることはよくある。例えば、1面の下段広告では日曜日の朝刊で各出版社の出版物の広告が並べられたり、あるいは、健康雑誌の広告が見開きで各社並んだりする。健康雑誌の各社の並びでは、広告内容が各社別々のこともあれば、健康療法で同じ特集がだぶったりすることもあって、何が今はやっているのかわかりやすい。こういった同業他社との正々堂々としたしのぎあいは、お互い切磋琢磨している様子がうかがわれて、好ましい。
ただ、この仕組みを、遺恨のある雑誌同士にぶつけるのが、読売新聞のすごいところだ。
3.遺恨のある雑誌同士
昔からよく話題になるのが、週刊文春と週刊新潮の対決で、近年では、文春が新潮の中吊り広告を事前に不正入手したことが明かされるなど、その争いが注目された。発売日が重なることが多いこの2誌は、当然、新聞広告も同じ日に重なることが多く、広告の見比べも、読売読者にとって重要な情報源になっている。
そんな対決の一つに、月刊WiLL(ワック・マガジンズ)と月刊Hanada(飛鳥新社)がある。
正直に申し上げると、私は、この2誌を購入したことはない。新聞広告を見れば内容が大体わかった気になるのだ。見出しと執筆者の名前のみで内容を理解させるという点では、少ないスペースで商品内容を消費者に伝えるという、広告の利点を最大限に生かしているといえよう。
それはさておき、この2誌は、詳しい内情はよくわからないのだが、元の編集長が退社して、別の会社で同系統の別雑誌を立ち上げる、といった経緯があったようだ。
「責任者が人事でもめて退社後、ライバル会社にリークする」
といった図式には、読売新聞社も親近感が湧くのか、この2誌が同じ日に読売新聞の広告に載ることは多い。
ところが、この2誌は、取り扱う内容も、執筆者の印象も、系統が偏っているため、同じように見えてしまう。(個人の感想です)。
そのため、続けて広告を見てしまうと、
「あれ、この記事、さっき見たぞ」
と錯覚してしまうことがある。
8/25の読売朝刊がまさにそれで、月刊WiLLと月刊Hanadaの広告が紙面をめくったところに続けて出てきたのである。私も、「紙面をめくり損ねたか」と勘違いして、思わず紙面をもとに戻して確認してしまった。読み終えた紙面に再び戻させる広告の技法に、私はうなってしまった。(ただ、余りにも広告が簡潔で素晴らしく、見出しと執筆者の一、二行で内容をすべてわかった気にさせてくれるので、残念ながら私は一度も購入したことがないが。)
4.それだけでは終わらない
ただ、このパターンはほぼ毎月繰り返されるので、新鮮味はあまりない。
しかし、今回の月刊WiLLの広告には、読売新聞読者にとっておなじみの名前が入ってあったのだ。それが、
外務省の犯罪 実名告発 佐藤優×清武英利
公金にたかる”外交ゾンビ”たち月刊WiLL 10月号(2017年8月26日発売)の広告より
である。
私はこの人の名前は、てっきり読売新聞はNGにしていたのかと思っていたが、あっさり実名で出してあった。
(というのも、かつて当時の福田首相と小沢民主党党首との大連立構想の仲介人の名前が出ていた週刊誌の見出し広告が、読売新聞ではなぜかその名前が黒塗りにされていたことがあったからだ。この手の関係者の名前は読売新聞での広告では消されるのかと思っていたが、今回あっさり書いてあった。なお大連立構想で黒塗りにされていた件は、読売読者には誰かわからないまま放置されていたが、数年たってから、新聞連載の「時代の証言者たち」森喜朗編で、こそっとその名前がやっと出た、という経緯がある。[個人の観測結果です])
「前の編集者が人事でもめて、退社して別の会社に移籍して同系統の雑誌を出版する」雑誌の2誌
を広告で競わせる読売新聞はすごいが、その雑誌の広告で、
「人事でもめて退社してライバル会社に情報をリークして裁判で争った人物」の名前が出た雑誌広告
をそのまま載せる読売新聞はやっぱりすごい。
こういった、一見見落としてしまいがちな広告の技法を二重三重に巧みに見せたという意味で、今回の読売新聞はやっぱりすごいとしか言いようがない。
まとめ
- 読売新聞は広告も情報として見せるのですごい
- 読売新聞は人事でもめて辞めて裁判した人が書いた記事のある雑誌の広告をそのまま載せるのですごい
- 読売新聞はかつては黒塗りにした情報も何年か経てばほかの連載記事でこそっと情報を明らかにするのがすごい
《広告》
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