「森友問題」財務省交渉記録開示についてのまとめと考察(2018/05/23)

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《以上広告アナウンスでした。以下本文》

架空小説「仮名手本森友学園」

毎日新聞、”森友学園 財務省が国会に提出した交渉記録のPDF”、2018年5月23日 13時39分(最終更新 5月23日 15時39分)。
https://mainichi.jp/articles/20180523/k00/00e/010/292000c

同ページ、”<財務省が国会に提出した「森友学園」との交渉記録(PDF 77MB)>”。
https://cdn.mainichi.jp/item/jp/pdf/20180523moritomo.pdf
(参照2018-05-23)

2018年5月23日、財務省が森友学園関連の交渉記録をようやく開示した。

まだ、ざっとしか読めていないが、その範囲で気になった点について触れる。

[公開:2018/05/24]

(感想)

廃棄されてあるはずのない交渉記録が残っているという報道(5/9)が出たときの私の感想は、

  • 財務省以外の文書が正しかったことを裏付ける補足情報ぐらいにはなるだろう
  • 2015/09/04、2016/03/24、2016/04/05で新情報があれば期待したい
  • (先行報道では)「2014年から16年」と限られているからまだ財務省は隠しているだろうと予想

といったものだった。

「森友問題」日テレNEWS24の「500ページ以上の交渉記録」スクープのまとめと考察(2018/05/09)

今回公表された交渉記録をみると、財務省以外の記録である、

  • 2015年9月4日打合せ記録
  • 鴻池事務所陳情整理報告書
  • 音声データ

が正確であることが裏付けられた。それと同時に、これらの記録を認めてこなかった財務省の悪質さが浮かび上がった。

注目していた、2015/09/04、2016/03/24、2018/04/05の記録についてもあった。だいたいは予想通りの記録ではあるが、これまで欠けていた証拠を補強する材料になった。

(ただ、個人的な予想が外れた点もあって、2016/03/24は池田氏と顧問弁護士の価格交渉であることは分かっていたが、これまで音声データが出てこなかったので、籠池氏は同席していないと見ていたが、今回公表された応接記録では、副園長と共に同席していた。この点については、仮に音声データを取っていないとしたら、それ以前にとった音声データは顧問弁護士に報告するためで、今回は、顧問弁護士が同席しているから取らなかった、という解釈も可能。この場合は、音声データのリーク元を考察する補強材料になるが、その後の3/30には同席しているのに音声データがあるので、この点についてはちょっと保留に。)

(特に、2016/04/05については、情報が少なかったのにかかわらず、太田局長が2018/04/12の国会答弁で突然列挙した日の一つだったので、何かあると思っていたが、学園側が「地中の廃棄物について」どの資料もなく確認もできていない、といっていることが文書で残されていた。この点に関しては、太田局長は、この文書の存在を前から知っていて読み込んでいた疑いが出てきた。)

「森友問題」理財局長が語った「何の日」の整理と考察(2018/04/12国会答弁)

あと、上のブログ記事内で引用した日テレのスクープ報道「財務省と森友 500ページ以上の交渉記録」(2018/05/09)では、「2014年から16年」の記録と報道されたいたので、籠池氏が要望書を提出した2013年9月の「安倍晋三小学校設立趣意書」の件が抜け落ちていると考えていた。ところが今回公表された資料は、平成25年(2013)6月28日から記録は始まっていて、提出した9/2の記録も残っていた。ただし、受理をしたという応接記録だけで、決定的な物証は無し。

ただ、その後は、書類の不備などで何度も再提出をしていることは、鴻池陳情報告書ではすでに記載されていたが、今回の記録でも確認できた。

また、2014/03/04に小学校名「安部晋三記念小学校」(ママ、P78)、が記載されており、安倍晋三小学校に関しては、再考察する情報が出てきた。

(番外編)時系列の要点整理と考察(その2)

私は以前、上のブログ記事で、仮説として、

仮に「安倍晋三記念小学校」と書かれた設立趣意書が存在したのなら、2014/04/28に提出したものが時系列的に見て可能性が一番高い。

と推測した。去年の年末時点の考察で、見直すべき点もある。

ただ、今日行われた野党合同ヒアリングでも、2014/04/28の記録が残っていないのは昭恵夫人が関係するからではないか、こと追及されていたが、それだけではなく、安倍晋三小学校の名前があった可能性はゼロではない。

それ以外では、

「航空特会財産に係る取得要望について(メモ)」(25.11.19 本省審理室作成メモ)

に驚き(P.59-60)。タイトルだけ見たら、行政上の一般的な規則の話かと思えば、内容を見れば、がっちりと森友学園の開校までのスケジュールを、本省審理室が作成していた。

この2013年11月19日の時点では、まだ籠池氏は昭恵夫人と会ったこともない状況で、鴻池参議院議員らの秘書等が陳情を受けて動いていた時期だったはず。

本省審理室がかなり早い段階で、土地取引に関わっていた可能性がある。

この点は、値引きストーリーの作成者が財務省本省である、ことの傍証になる可能性がある。

「森友問題」値引きストーリー考案者の考察(後半)―主導者の考察

私には、今回の資料をすべて読み込む能力も時間もないが、財務省がまだ隠していると思われる、さらなる情報に期待したい。

過去の考察のカテゴリーはこちら→「森友問題」考察

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