この記事のこの場所に「この記事には広告が含まれます」という一文が目立つように書いてあります(ここはそういうところですよ?)
《以上広告アナウンスでした。以下本文》
朝日が昇る前に家まで配達される読売新聞(地域・季節差があります)を、毎日のように熟読している一読者が、心に残った記事の感想を、2023年も、日々、備忘録的に追記して残していく。
2023年も上半期から読売新聞はやっぱりすごそうだ。
[公開:2022/01/11、更新:2022/05/27]
※特に注釈の無い場合は、読売新聞大阪本社版を読んでの感想です。
・2023/05/27(土)朝刊社説3面
社説二本目に「日本学術会議」の記事。前日は「学術誌の高騰」をテーマにして「研究力低下」を心配する社説(2023/05/26読売新聞朝刊社説)だったが、その次の日にこれをテーマにすることがまずすごい。
今回の社説も、正直、「変なヤクザに絡まれた」(山田、未定稿)流れの話という印象しかなく、大丈夫かと心配になる内容の主張が並んでいる(個人の印象です)。
「変なヤクザ」に対しては、おかしなところを一つ一つ丁寧に指摘しても、激昂するだけで話にならないとしか思えないので、読売新聞社説には、シンプルに、こう問いかけたい。
「6人を任命拒否した理由を説明しろ」
このシンプルな点を全く無視しして、異次元の主張をするだけの読売社説は、「変な○○」としか言いようのない絡み方しかできずで、やっぱりすごい。
・2023/05/26(金)朝刊解説14面
今日は珍しく?、読売の解説面に解説らしい解説が載っていたので、メモ。以前の読売記事や社説を読んだだけでは、分からず疑問に思っていたことを解説してくれていた。シンプルに評価したい。
まず前提として、先日、電力会社大手7社による家庭向け電力料金の値上げ申請が認められて、6月使用分から値上げされることが報道されていたのだが、読売では、「原発再稼働している関西電力と九州電力では今回値上げ申請していない、値上げしたくなけば再稼働すべきだー」(個人の読売新聞熟読結果による感想で、個人の要約です)とだけ主張しているように見えていた。(個人の受け取りです)
しかしそうであるのなら、「再稼働している電力会社は値上げしない」、「値上げしない会社は再稼働している」、ということにならないとおかしいが、実際には、今回、再稼働しているのに値上げしている四国電力、再稼働していないのに値上げしない中部電力、という例が存在しており、読売の主張は、これらのことを全く無視しており、何が言いたいのかよく分からないものだった。
このシンプルな疑問に対して読売新聞は(いつものように)スルーしたままでいるのかと思っていたが、今回の解説面で、倉貫浩一編集委員が答えてくれていた。
解説なので、記事全文を読んでもらうのが一番いいが、分かりやすいように象徴的な部分を抜き出して、以下、引用しておく。
(前略、東京電力HDについて)
だが、原発の再稼働の遅れと燃料費の高騰ばかりが値上げの要因とは言い切れない面がある。(中略)
電気料金の値上げは燃料高騰が直接の原因だが、電力調達や販売戦略の巧拙が収益を左右する部分も多い。
読売新聞2023年5月26日朝刊、編集委員倉貫浩一、”電力 事業構造の転換急務 家庭向け料金値上げ”
、大阪本社版13S14面解説・投書面。
なるほどと、納得いく解説だった。東京電力、中部電力、四国電力の収益構造等を具体的に説明しており、問題点を指摘するものだった。読売の記事や社説を読んだだけでは分からないシンプルな疑問点を、分かるように解説してくれていた。読売ではしばらくお見掛けしていなかった解説らしい解説面だった(個人の感想です)ので、メモ。
ただ、これまでの読売記事や社説を読む限りでは、今回まともな記事を書いた編集委員さんと、他の読売記者や他の編集委員が、連携を取れているのか疑問に思えてしまうばかりで、こんな解説らしい解説を書いてしまったがために今後の読売社内での人間関係が不安になって仕方がない(個人の心配です)、読売新聞はやっぱりすごい。
[2023/06/1追記:と、珍しく読売の解説面を褒めたと思ったら、次の週の6/1朝刊の解説面(8面)がよく分からないもの(ある意味、こちらの方が読売本来というべきか)だったので、念のために追記メモ。6/1朝刊の解説面は、内田明憲編集委員による、「反撃能力」云々についての「解説」ということらしいが、「解説」と言いながら自ら(読売)の主張を(だらだらと)続けているだけで、何の目新しさも無し(個人の解釈です)。シンプルな疑問に対して、「曲解」、「的外れ」というだけで、その詳しい説明をしてくれないので、結局何が言いたいのか、私には難しすぎてよく分からなかった。(個人の理解度による解釈です)。「解説」面なのに解説してくれないこともあるかもしれない読売新聞解説面はやっぱりすごい。]
・2023/05/12(金)、2023/05/23(火)朝刊1面。
ここ最近、読売新聞の朝刊1面の見出しで、「首相」を主語にして、引っかかるものがあったので、まとめて記録してメモ。
見出しなので、まずは画像にして見てもらった方が分かりやすいと思うので、以下加工してまとめて引用。
12日朝刊1面トップは、先日、日本学術会議に関する(政府側が言う)「改革」法案の提出を政府・与党が見送った経緯の記事ということらしい。
正直、学術会議に関しての政府(と読売)の主張には「変なヤクザに絡まれた」(山田、未定稿)という印象しかなく、この内容の法案を出す方がおかしいとしか言いようがないが(個人の印象です)、政府(読売)から見れば、提出を見送ったことを首相が「決断」ということになるらしい。「断念」でもなく「頓挫」でもなく「撤退」でもないようだ。あくまで首相の(主体的な)「決断」としてしまうところが、読売新聞は1面トップの見出しですごい。
23日朝刊1面トップは、2日前まで行われたG7広島サミットでのゼレンスキー大統領招待についての記事らしい。
確かに表向きは、日本が招待する側で、決定権は日本側にあるので、首相が「引き受ける」と「賭け」を「決断」したと言えなくもないが、実際に、招待の主導権が首相にあったと考えている人は、いるのだろうか。(首相や政府、読売も含めて)。「断る理由がないだろう」な案件を受け入れているとしかみえないのに、リスクを負って賭けで「受け入れる」と決断しているような見出しにする、読売新聞の1面トップはすごい。(補足:なお、「賭け」と言っているのは記事本文によれば「首相周辺」ということです。前の前の首相なら「加計」を連想してしまうから言えなかったかもしれませんね。)
12日は断念するように追い込まれただけなのに首相が主体的に決めたかのように「決断」、23日は普通に受け入れただけなのに首相がのるかそるかの勝負をしたかのような「(リスク)引き受ける」、こんな見出しを堂々と1面トップに載せてしまう、読売新聞は、何かのリスクを引き受けているのかどうかよく分からなくて、やっぱりすごい。
・2023/05/07(日)朝刊14-15面特別面。
1ヶ月ぶりのメモ追記。言い訳になるが、この1か月間に、個人的に気になる内容がなかったわけではない。前後の確認をしないと伝えられない内容(読売社説が放送法文書で「もうこれ以上は水掛け論」(個人による意訳です)と打ち切ろうとするかのように言った後にサル発言が出て連日政治面で取り上げていた、どっちやねん的な数週間)や、気になったものの内容的にはしょぼくて(個人の感想です)その割りには取り上げるには引用先を明示する必要があるのでそれをいちいち書くのがめんどくさくて後回しにしようとしたもの(統一地方選投票日当日に物価高に対して「政府・与党の危機感は高い」と政府・与党のみをヨイショする選挙当日に偏向気味と受け取られかねない政治コラムを載せていたこと[読売新聞2023年4月23日朝刊、山崎祟史、”政なび”「身近な問題 考える1票」、大阪本社版13S政治経済面4面])など、メモにするには説明が必要なものがあって、後回しにしていた。(サボっていた)。
前置きが長くなったが、ここ1週間の読売新聞は、5月8日の新型コロナ5類移行前に、これまでの新型コロナについての特集を連日組んでいた。もちろん、それらでも、ツッコミたくなる要素はいくつもあったのだが(アベノマスクに全く触れないなど)、今回取り上げるのは、「コロナの先へ 関西の3年4か月」[同上]の見開き全面記事。内容的に、大阪本社版だけのもののような気がするが、他の本社版がどうだったのかめんどくさいので確認はしていない。(個人の開き直りです)
「大阪の死者数 全国最多」[同上]を見出しにしているのは、読売にしては正直な印象だが(個人の印象です)、その解説がよく分からないものになっている。「大阪が東京より多い原因は不明だが」[同上]と前置きしているものの、「高齢者が多いことが背景にあるとみられる」と聞きなじみのあるフレーズ。その後に、数字を並べているものの、なぜか、75歳以上の割合を示すのみで、実数を出さない。死者数という実数との比較なのに。人口数が都道府県別で3位の大阪が1位の東京都よりも死者数が多いことの説明を覆い隠すためかのようだ。
紙面左側には、3府県の知事がカラーの写真付き(3人ともが「ハンドパワーです」と言っているような振り付け)でのインタビューが載っている。大阪府知事はトップで他の二人より画像が大きく、文章も2行分ほど多め。その中で、死者数全国一に対する言い訳として、「都道府県が発表する死者数は速報値で正確ではない」[同上]と、自ら(府)の発表が正確ではないと暴露する謎の告白。そのあとの「人口動態統計では、(昨秋時点で)」云々と言っているが、その(昨秋時点で)は本人がインタビューで言ったのか、記者が事後的にチェックしていれたのか、どっちなのかよく分からない記述。そこら辺のチェックをして真相を読者に届けるのが読売新聞の特集面の役割だろうと思うのだが、そこら辺の疑問は解消されないまま。(何か怪しいなと思いつつも、かといって私個人で確認するつもり余裕はない)。
特別面で、大阪府知事を特別扱いするような、読売新聞はコロナの振り返りでもやっぱりすごい。
また、アマガッパ、給付金の遅れ、大阪ワクチンの失敗、ポビドンヨード、コロナ禍での住民投票、など、思いつくだけでもこれだけのことがあるのにこれらにはインタビューでも、記事でも、一切触れず。(記事にはデカデカ年表を載せているのに、これらのワードは一切なし。個人の確認です)
特別面で、結局何を特別視したいのかを見開きで主張してしまうかのような、読売新聞大阪本社版はやっぱりすごい。
・2023/03/08(水)朝刊4面政治面。
総務省放送法文書の関連記事が政治面に。この件で読売は、小西議員が国会で取り上るる前に事前に会見したのに記事にせず、今日の記事でも礒崎氏の主張を「ツイッターで」と引用するだけなど、果たして、読売新聞の政治部が「取材」しているのかどうかわからないので、正直言って、真実を知るのに何の参考にもならないが(個人の感想です)、何かの伏線か?、と思える文があったので、メモ。
(前略)「森本・加計学園」問題の再来を狙う考えだ。
読売新聞2023年3月08日朝刊、”立民、追及強める 「安倍政治の負の遺産」”
”首相「従来解釈を補充」 放送法文書”、大阪本社版13S4面政治面。
こういう表現をするところに、読売新聞政治面のゲスな印象が強く感じられるが(個人の感想です)、それはさておき、「加計問題の再来」であるならば、この後、
文書が真実だと証言する元職員の「不適切行為」を読売が単独でスクープ
することまでは想定していていいのかもしれない。
実際にどうなるか分からないが、このままだと「出会い系バー報道の再来」を狙っているようにしか見えない読売新聞は、また同じ失敗を繰り返しそうで、未だに反省が見えなくてやっぱりすごい。
・2023/03/05(日)朝刊39面社会面。大阪本社版。
当ブログ記事では、最初の方に、「※特に注釈の無い場合は、読売新聞大阪本社版を読んでの感想です。」と注釈をつけているので、今回の小見出しに、わざわざ「大阪本社版」と付記する必要はないかもしれないが、今回の件については、あえて付記させてもらう。
読売新聞朝刊を番組面からめくって4コマ漫画「コボちゃん」(先日の3月1日付朝刊より新作連載復活、おめでとうございます)の隣の欄に、「タリウム殺害」の記事。先日の逮捕記事の続報のようだが、びっくりしたのは、その記事の流れで、容疑者の自宅写真(住所区名と「画像を一部修正しています」云々の注釈あり)が、ちょうど「コボちゃん」の真下に載っていたことだ。まるで「コボちゃん」の5コマ目のように。(個人の印象です)
今回、読売に載っていた写真は、人気のない夜の住宅をフラッシュをたいて撮影したと思われるもので、「画像を一部修正」もおそらくは、車庫に泊まっている自動車のナンバーを消した(程度の)ものだと考えられる。(個人の感想です)。
容疑者の自宅が、仮に、捜査員が捜索する様子や、容疑者が逮捕前に取材に応じていた様子などのついでに映って掲載されていたのであれば、まだ理解できる。しかし、今回掲載されているのは、そういった背景が一切見えない「容疑者の自宅分かったから写真撮って掲載しました」というそこらへんの閲覧数稼ぎ個人ブログ主みたいな認識が薄ら見えて、驚かされた。(個人の認識と驚きです)
この21世紀にもなって、読売新聞が、こんな興味本位的にしか見えない容疑者自宅写真を掲載することにまず驚かされたが(個人の認識です)、気になって他の本社版ではどうなっているのかを読売新聞オンラインの「紙面ビューアー」(読売新聞の定期購読と登録が必要)で確認すると、他の本社版(東京・西部・北海道・中部)では同様の記事は掲載されているものの、この容疑者自宅写真が掲載されていたのは、大阪本社版だけだったことが分かった。(個人の確認です)
他の本社がこの写真についてどう判断したのか、あるいはもともと写真の提供がなかったのかは不明だが、掲載したのは大阪本社版だけだったようだ。
こんな、他の本社が載せないような写真を、「コボちゃん」の5コマ目の位置になるように載せてしまう、読売新聞大阪本社は、ウケを狙っているのかテンネンなのか、よく分からなくて、すごい。
・2023/03/03(金)朝刊31面社会面。
今日の1面トップの見出しは『諫早「開門せず」決着』(同1面)で、関連記事が3面総合面と31面社会面に。私にはこの件で内容について語れるほどの知識もないのでここで述べるようなことはないが、びっくりしたのは、社会面の記事に、「菅直人・元首相は2日、読売新聞の取材に<中略>と述べた。」(同31面、引用者により途中を省略)、とあったところ。読売新聞が菅直人・元首相に「取材」していることに驚かされた。
というのも、読売新聞と言えば、朝日新聞の吉田調書の検証のときに、菅直人・元首相がどう語っているかについて、「菅直人・元首相はブログで云々」(個人の曖昧な記憶による再現です。読売の記事での記述がブログだったかどうかは記憶は定かではありません)と載せていたので「ネットで確認するだけでなく直接聞きに取材しろよ」と個人的に思った記憶が残っているからだ。(個人の曖昧な記憶で正確さを保証するものではありません)。確か、去年の維新・ナチス騒動の時も、読売は似たような表現をしていた(個人の曖昧な記憶です)ので、読売は菅直人・元首相に対して「取材」することはないと思っていた。(個人の感想です)
今回は社会面の記事なので、政治部は菅直人・元首相には取材しないけど社会部は取材できるのかな、などといろいろと想像させる(個人の感想です)、読売新聞は、菅直人・元首相に対しての「取材」がすごい。
・2023/03/01(水)朝刊35面社会面。
いわゆるアベノマスク単価の開示訴訟で、前日に大阪地裁で開示命令が出たという記事。今回の記事では、なぜか読売新聞では、見出しも本文も「布マスク」という表記のみで、「アベノマスク」という人口に膾炙された言葉を一切使っていなかった。(個人の確認です)。まるで、「アベノマスク」を商標かブランド名かと勘違いしているようで、「アベノマスク」と書くのには誰かに許可を得なければいけないかのような読売新聞は、権利関係に厳しいのか厳しくないのかよく分からなくて、やっぱりすごい。
・2023/02/25(土)朝刊14面解説面。
個人的な話になるが、この時期は忙しくて、読売新聞で気になった記事があってもついついスルーしてしまいがちになるが(最近で言えば入管法改正で政府の説明をだらだらと垂れ流し最後に「立民などは今回も反発を強めている」との一文を付け加えただけの政府広報的な記事を1面に載せていたり[同2/16朝刊1面]、共産除名批判の件で共産党が産経にすら反論したとの記事を政治面に載せている[同2/16政治面4面]そのくせに自分のところの社説ではこの件を一切取り上げておらずにスルーしていたり[現時点での個人の確認です]、その割りに社説で取り上げるテーマが斜め上だったりするものが多かったり(いちいちピックアップするのもめんどくさい)、など[以上は全て個人の感想です])、そんな中でも、一応メモしておこうと思ったのが、
立・維支持層「安保」「改憲」隔たり
読売新聞2023年2月25日朝刊、世論調査部 深谷浩隆、”同”、大阪本社版13S14面解説面。
■本社世論調査分析
の記事。記事で取り上げている世論調査の結果自体は、主に2022年以前の過去3年間のものをピックアップしていて何の目新しさがないものの(個人の評価です)、本文では記事タイトル通りの内容を調査結果をピックアップしてこれでもかと必死に主張しているかのよう。正直、調査の客観性が求められる世論調査部が書くべき記事だとは思えない。(個人の感想です。なお、同じことは、読売新聞社の各部の部長らが新年に当たって掲載した記名記事「展望2023」で、世論調査部部長が書いた内容にも、感じてました。↓での2023/01/15朝刊)。
各党の支持者の意見の賛否については、単に割合の多寡の問題であり、どの政党の支持者にも賛成も反対も一定割合存在しているのに、それを無視して、多数だからということで「この政党はこうだ」と決めつけている印象。しかも、立・維との比較であれば自・公も対称にすべきなのに、比較すべきメインの表ではなぜか公を省略している。これでは、この解説記事は、立・維の不一致という、何ら目新しさのない内容を、公正さを旨とすべき世論調査部が何らかの政治的意図をもって強調した記事、と判断せざるを得ないだろう。(個人の感想です)
記事では、
(立・維の共闘に)「世論が向ける視線は冷ややかだ」(同上、世論調査部 深谷浩隆)
などとまとめていて、こういった「※記者個人の感想です」的な表現を世論調査の解説記事で載せることにも驚かされるが(個人の感想です)、正確には
「(立・維の共闘に対して読売)世論(調査部)が向ける視線は冷ややかだ」
だったのかもしれない。(カッコ内は個人の補足です)。それならある意味、正確に述べているとも言えるかもしれないし言えないかもしれない。
調査の公平性を無視し、政治的主張を隠そうとしないかのような、読売世論調査部の記事は、2023年になってからも、ますますやっぱりすごい。
・2023/02/14(火)朝刊4面政治面。
4面に「安倍晋三 回顧録」について連載(宣伝)中の読売政治面(個人の感想です)だが、13日の衆院予算委でその回顧録を元に質問した記事がその隣に載っていた。見出しは、
「安倍氏回顧録」立民3氏質問
読売新聞2023年2月14日朝刊、”同”、大阪本社版13S4面政治面。
衆院予算委 議論は深まらず
で、盛り上がらなかったような印象(個人の印象です)。隣で回顧録の連載(宣伝)をしているのに、「深まらないのなら買う必要がないな」と、購買意欲を低下させるような見出しを政治面に載せる読売新聞はすごい。
ただ、記事を読むと、2018年当時の、いわゆる二島返還(正確には二島放棄)について、河野デジタル相が「所轄外だ」と答えていたとのこと。一方、その記事の隣の回顧録の連載(宣伝)では、その二島返還(正確には二島放棄、実質には四島放棄)の件の安倍氏の告白(とされるもの)を、さらっと掲載していた。
まるで、外交交渉は、河野元外相の「管轄外」だけど、読売新聞の「管轄」であるかと主張しているようで、議論が深まってすごい。
また、昨日の予算委では、「回顧録」に、聞き手(読売新聞社所属)が資料を提示してもらったことへの監修者(元内閣情報官)への謝辞があり、立民議員からその情報管理について問いただされていたようだが、読売では一切の言及なし(個人の確認です)。こんなに宣伝しているのに。
読売では、先日(↓参照)、毎日新聞のオフレコや西山事件のことをしつこく取り上げてきたから、情報漏洩の事はどこよりも厳しいのかと思っていたけど、自分のところは無視しているようにしか見えなくて、議論が深まらなくて、やっぱりすごい。
・2023/02/11(土)朝刊4面政治面。
↓(2/7朝刊)に引き続いて、また「毎日新聞」を取り上げた記事。
共産、毎日も「見識欠く」 党員除名巡り
読売新聞2023年2月11日朝刊、”同”、大阪本社版13S4面政治面。
上記で引用した見出しだけでは、括弧内は誰の発言なのか何のことかよくわからないと思うが(特に読売新聞だけを読んでいる読者にとっては。個人の感想です)、先日発表された共産党による党員の除名処分を社説で「論じた」「毎日新聞」を、「共産党」(の政策委員長)が記者会見で「見識を欠く」と「批判した」という内容。見出しでは「毎日も」とあるため、主語が分かりにくくなっているが、「同党は同様の社説を掲載した朝日新聞にも反論している」(という読売読者にとっては後出しの情報が記事内に掲載されている)ことから、見出しも「毎日も」となっている。(当段落での以上の「」内の表記は全て同記事からの抜粋表現)
残念ながら、読売では、他紙より周回遅れでおなじみの社説(個人のなじみです)でこの件を取り上げてこなかった(現時点での個人の確認です)ので、「批判」にも「反論」にも間に合わなかったが、↓(2/7朝刊)からの流れで、あえて、「毎日」を見出しにして記事にして、「主張の近い左派系知識人からも苦言が相次いでいる」などと、高みの見物を決めているかのように装うことにしたようだ。(個人の感想です)
社説で取り上げるのが遅すぎて議論に参加できずに無視されているだけなのに、高みの見物を決め込んで余裕を見せてるかのように振舞い、ついでに、↓で毎日新聞の「オフレコ破り」への私憤が収まらないかのようについでにわざわざ「毎日」を見出しにしてしまうが、そのせいで分かりにくい見出しになっても気にしない(個人の感想です)、読売新聞はやっぱりすごい。
・2023/02/07(火)朝刊3面社説、4面政治面、30社会面。
社説二本目に、差別発言の首相秘書官更迭。
読売の差別的発言の紙面での取り扱いと言えば、モリ・モト(森・元)の女性蔑視発言を「女性蔑視とみられる発言」とかたくなに表現していたが(個人の確認です)、今回の発言は、読売紙面でも「差別する発言」と言い切っていた。今回は言い切れるのに、モリ・モトの時には「みられる」と歯に何かが詰まった表現をして、そんなところで「差別」する読売新聞の差別発言の表現はすごい。
[追記2023/02/09:読売での表現の変遷で見落としていた点があったのでメモ。
「首相秘書官が問題発言で更迭されるのは極めて異例」[読売新聞2023年2月5日朝刊1面]
「首相秘書官が失言で更迭されるのは、極めて異例だ」[同2月7日朝刊3面社説]
「野党、首相側近失言で攻勢」[同4面政治面見出し]
「問題発言」だったのを「失言」と言い換えていた。こんなところでこそっと「差別」している読売新聞は社説と政治面ですごい。追記以上。]
平日の先週末の発言を月曜日に社説にできずに一日遅れになるのは、いつもの読売社説だが、内容がいつも通りなのか、いつもに増してひどいのか、何だこりゃ、という内容で、案の定、他の人も指摘しているのをネットでちらほら見かけた。(2/8時点の個人の確認です)
熟読しなくても、突っ込める分かりやすい内容だったのだろう。熟読を旨とする当ブログでは他の人が突っ込めるような細かい点については他の人に任せて省略したい。ただ個人的な感想を言えば、「社説はオマエの日記帳じゃないぞ」と注意する人間は読売にいなかったのだろうか。(個人の感想です)
あと、オマケで、当日の読売による「毎日新聞」に関する書きぶりを指摘しておきたい。今回の社説では、毎日新聞が初めに報じたことを「気がかりだ」と、何やら言い訳しているが(個人の感想です)、当日の政治面と社会面に、亡くなった横路・元衆院議長の訃報記事・評伝が載っていて、そこで「西山事件」をしっかり取り上げていた。しかも、政治面と社会面の両方で、その件だけは「毎日新聞記者」「逮捕」というキーワードを入れてほぼ同じ内容を掲載していた。読売新聞は、社会面と政治面で連携が取れているのかとれていないのかどうかわからなくて、すごい。
もうこうなると、単にスクープとられて嫉妬して言い訳に必死になって見られているとしか見られなくて、差別発言でもオフレコ発言でも読売新聞は「気がかり」でやっぱりすごい。
・2023/02/01(月)朝刊26面特別面。
気になったことがあったので、メモ。朝刊26面に特別面として全面記事。
山梨県の新型コロナ対応 検証報告書
読売新聞2023年2月1日朝刊、”同”、大阪本社版13S26面特別面。
読売調査研究機構
報告書の内容云々にも引っかかる所がいくつかあったものの(自宅療養、「新山梨方式」のPCR検査の評価など)、気になったのは、この報告書が、山梨県から、「読売新聞東京本社関連の一般社団法人」である「読売調査研究機構」が、「公募型プロポーザル方式の審査を経て受託」して、県に提出されたもの、という点。
話を極端に単純化すると、
新聞の関連会社が県からの依頼で(お金をもらって)報告書を書いて提出し、(公開された後)内容をその新聞社が特集記事にする
ことになるのだが、いろいろと引っかからないだろうか。
もちろん、県が公開した報告書を、広く知らせるのは公器としての新聞社の重要な役割だ。ただ、(間接的にでも自社新聞社の関連会社が)県からお金をもらって作ったものを、特集してまで載せた内容を、読者は、素直に受け取れるだろうか。
また、通常、税金で依頼された業務契約では、「業務で知りえた内容を口外しない」旨が決められていることがほとんどだと思うが、この件ではどうだったのだろうか。
さすがにあり得ないだろうが、仮に、今回報告書を作成した調査員が今回の記事を書いていたのであれば、問題にならないか。それはなくても、今回特集した記者と、今回報告書を作成した調査員とのかかわり次第では、疑問が残らないか。
ひょっとするとこういうことは、今までも普通に行われていて、単に私が知らなかっただけかもしれない。
特に、最近では、防衛関連で、新聞社の社長が政府に有識者として参加して、その内容を(都合のいい要旨だけ)新聞記事にして見せられているだけに、トップがこれなら下も当然、なのかもしれない。
時折こんなことを気にさせてくれる読売新聞は、関連会社が税金で仕事をして、その結果を紙面で紹介していても、すごい。
・2023/01/30(月)朝刊1面。
朝刊一面に、記事なのか、広告なのか、広告なのか、広告じゃないかな、ほぼ広告なのか、広告だろう、広告に間違いない、のか、よく分からないものが掲載されていた。
安倍元首相の「回顧録」発売 2月8日
読売新聞2023年1月30日朝刊、”同”、大阪本社版13S1面。
機微に触れる内容 一度は刊行延期
聞き手と監修の名前の部分が紹介されている部分で、スタンスが想像できて、鼻で笑ってしまうところだ。(個人の乾燥鼻です)。
当初の刊行予定が、「内容があまりに機微に触れるところが多かったため」(同上)、安倍氏(回想)からの要請で一度は延期になったそうだ。そこまで勿体付けた言い方をされると何が書いてあったのか気になってしまうが、文字通りに受け取れば、モモ太郎の話ばっかりしてキビ団子の事ばっかりしゃべり過ぎて、さすがにこれは出版するのは無理だと思ったのだろう。つまり、「内容があまりにキビに触れるところが多かった」ので延期したとのことだった可能性は高いかどうかは知らないが。(個人の予測です)。
それはさておき、「安倍氏は回顧録で政局の節目を率直に語っている」そうで、14年11月の解散について述べているようで、記事で紹介されているのは「どこが率直なの?」という内容。(個人の率直な感想です)
たしか、今は亡き読売コラム「補助線」では、解散について「跡付けだった」と安倍氏が告白していたと言っていたような気がしたので、当ブログを検索すると、2014年の解散の事ではなかったが、2017年の解散について、
首相は当時、少子化や北朝鮮情勢を理由に「国難突破解散」と銘打ったが、後日、後付けだった、と吐露している。
小田尚、「補助線」、”追い込まれ解散というが”。2020/07/18(土)読売新聞朝刊、解説面15面13S。[当ブログ記事”今日も読売新聞はやっぱりすごい(2020年下半期)”「・2020/07/19(土)朝刊解説15面「補助線」」からの再引用。現物は未確認。]
と、よっぽど機微に触れて率直に語っていたようだ。
聞き手と監修の時点で買う気が失せる(個人の買う気です)「回想録」よりも、「補助線」をまとめて再編集して出版した方がいいんじゃないの(私は買わないけど)、と思わず回想させる、読売新聞は「回想録」でやっぱりすごい。
[追記2023/02/04:今日の土曜月一コラム「五郎ワールド」(13面)で、聞き手の一人の本人として、この「回想録」を取り上げていた。「広告」を読まされた気分になるが、買って読みたいと思う気にはなれなかった(個人の感想です)。ただ、コラムタイトルを
”「歴史法廷」の陳述書”(読売新聞2023年2月4日朝刊、橋本五郎、”同”、大阪本社版13S13面解説面)
としたことには、ある意味、評価をしたい。今回の「回想録」が、客観的な事実に基づいた「証拠」ではなく、当事者の言い分をまとめた「陳述書」に過ぎないことを、正直に表現していた。読売新聞の「五郎ワールド」は広告なのか(誰かに対する)陳述書なのかよく分からなくて、土曜月一ですごい。]
・2023/01/24(火)朝刊1面、33面。
読売に変な記事が載っていたので、メモ。
主張一斉配信「ツイッターデモ」
読売新聞2023年1月24日朝刊、”同”、大阪本社版13S1面。見出し部分の3カ所を上から順に羅列して引用。実際の紙面では見出しの大きさがそれぞれ異なっています。
参加一割が半数投稿
本社分析 一部の意見増幅
1面の記事を読んだ時は、「ふーん、そんなもんだろ」程度の感想。また、「この見出しの数字も、一般化するのは難しいだろうな、サンプルや調査方法次第で何とでも変わりそうだし。この数字を覚えておく必要はなさそうだ」。文末にある識者の意見を読んでも同様の感想。(個人の感想です)。
だが、関連記事の33面に、「【調査の仕組み】」が載っていたので読んでみると、
(前略)「#」のほか、ツイッターデモに頻出する「反対」というキーワードを含む投稿の中からトレンド入りした回数が多い順に10件を選んだ。
読売新聞2023年1月24日朝刊、”ツイッターデモ 自動投稿「1000回以上」 政策決定に影響も”、「【調査の仕組み】」、大阪本社版13S33面。
と、「先に言ってよ」な記述が。
思わず、
「ああ、読売にとっては『デモ=反対』で、要は、『国葬反対』に『反対』ということを紙面でデモしている訳ね」(個人の妄想です)
とつぶやかされた。(twitter上ではなく、独り言で)
33面には、政治家や識者の意見が、複数、掲載されているが、人によっては読売新聞につまみ食いされている感が出て、インタビューに応じた人に少し同情。
そもそも、前日に、「Dappi訴訟」の弁論があった所なのに、読売はその記事は一切載せず(個人の確認です)に、「ツイッターデモ」の記事を1面と関連記事に掲載。
タイミング的にも内容的にも、読売新聞の「ツイッターデモ」は、どこまでがデモでどこからがデマなのか、熟読していてもよく分からなくてすごい。
[追記2023/01/26:上記記事の二日後の社説タイトルが「反対ばかりでは議論深まらぬ」で、答え合わせ終了。なお当日の読売紙面は、広告欄の複数ページで様々な「反共」書籍を紹介しており、実はこっちの「反対」にモノ申しているのかなと、一瞬思わせるがそんなわけないかと結局思わせてしまう読売新聞はやっぱりすごい。]
[追追記:2023/02/02:同記事の9日後となる今日の読売の読者投稿欄「気流」(11面)に、読売の上記の思惑通り(個人の感想です)かのようなの一般人の意見が掲載されていた。元首相の国葬(と称するイベント)の「ネット世論」の反対の盛り上がりに違和感を持ったとして、読売のツイッターデモの記事に、わが意を得たりと言ってる内容(個人の解釈です)。反対デモには違和感を持ったのに、当日「長蛇の列を作り献花した」という表現をすることには違和感を持たない、謎の違和感。投書子は、東北地方在住の内科医と称する人で、大阪版の紙面にも載っていた。そういえば、学術会議の任命拒否の時も、政府の言い分そのままの意見を、関東在住の大学教授と称する肩書で(大阪版でも)載ってあったことを思い出した。政府や読売の言い分通りの意見をわざわざ読者投稿欄で載せるときは、なぜか似たようなパターンになってしまう、読売新聞は、やっぱり、どこからがデモでどこからがデマなのか、気流欄でも分かりにくくてすごい。]
・2023/01/20(金)朝刊特別面20面。
特別面に、「第30回読売演劇大賞ノミネート決定」の全面記事。正直、私には演劇に対する知識が乏しいので、本文を熟読して批評する能力も情熱もないのだが、去年、取り上げた行きがかり上、個人的にチェックすることに。
チェックすることになった経緯を簡単に言うと、去年の記事では、ノミネートされた演者の名前の表記を強調するように字体を変えていたようだが、1カ所、名前の一文字前のところも字体が変わっていた。たぶん、名前だけを選択するつもりが一つはみ出してドラッグしてしまいそのまま書体を変えたのだろう。それを見つけた私は、(鬼の首を取ったように)当ブログで、去年、メモしていた。[当ブログ記事”今日も読売新聞はやっぱりすごい(2022年上半期)”「・2022/01/20(木)朝刊、特別面21面、「第29回読売演劇大賞 ノミネート決定!」」(参照2023-01-20)]
今年はどうなっていたかというと、
名前の字体自体を変えることを止めていた(辞退していた)。
気持ちは分かります。(個人の気持ちです)
演者の氏名部分の字体を強調することで読みやすくするのは、親切心で、読者にとってはありがたいです。ただ、その親切心で手間をかけた上でミスしてしまう事態になって責められるのはやりきれません。それならいっそのこと、手間をかけてまで強調するのは止めにしよう、辞退しよう。
そんな経緯があったのか、「じゃあもうやらない」と逆ギレしたのかどうかは分かりませんが、今年も、読売新聞の「第30回読売演劇大賞ノミネート決定」の記事は、演劇自体以外の字体ところで気になってしまう事態になってすごい。
・2023/01/15(日)朝刊。
前日に引き続いての「コロナ3年」の連載記事第二回。死者数が急増していることや高齢者施設クラスターが増えているという、前日(↓の当ブログ記事参照)と違って危機感をあおる内容[1面](といっても「高齢者」だけに矮小化しているようだが。個人の印象です)。第二回ということで、ここで咬ませ犬的な内容にしておくのが、連載全体の予定通りということなのだろうか。
1面で読んだ後、めくって2面には、「中国コロナ死者6万人」の記事。本文には、
読売新聞の集計では、2020年2月以降、日本で新型コロナ感染で亡くなった人は累計で約6万3000人。中国は約1か月で日本と同水準の死者数に達したことになる。
読売新聞2023年1月15日朝刊、【北京=吉永亜希子】”中国コロナ死者6万人”、大阪本社版13S2面。
の記述が。
「いや、人口差は。それから比べるなら同期間の日本での死者数は?」と、当然の疑問が出るが、「そういえば、1面の連載でここ1ヶ月の日本の死者数が出ていたような・・・」と思い、再び1面に戻ると、
新型コロナウイルス感染による国内死者数は8日、累計6万人を超えた。うち1万人はこの1か月余りで急増した。1日で500人を超える日も出てきた。
読売新聞2023年1月15日朝刊、”コロナ3年 正常化の道 2”、大阪本社版13S1面。タイトルの2は□の中に数字。
と記事冒頭に載っていた。
正確な比較はできないが、記事から読み取れる情報を抽出すると、
中国(日本)では、約1ヶ月(1か月余り)で死者6万人(1万人)。
そこに、人口14.4億(1.2億)という記事執筆時点の個人的な検索結果情報を加えれば分かるように、
「ここ1ヶ月は、中国より日本の方が、人口比でコロナで多く亡くなっている」
という結論になる。(以上の読売記事の記述と、検索して分かる2国間の人口比をおおざっぱな数字で比較した情報からの結論です)
2面記事で「中国は6万人! この1か月でこれまでの日本の3年の総数と同水準!」とあおってきながら、同日の1面で「日本はほぼ同期間で1万」という数字を出して、「人口比で比較したらここ1か月は日本の方がひどい」ことを明らかにしてしまう、読売新聞は、本社と北京特派員とで連携が取れているのかとれていないのか、よく分からなくてすごい。
今日はそれ以外にも、読売新聞記者による記名記事がたくさんあって、引っかかることがいくつかあったので、2つほどメモ。
(前略)これ[引用者注:外国人材の在留資格の創設など]で出生数の減少を補う推計が示された場合、違和感を抱く人は少なくないだろう。
読売新聞2023年1月15日朝刊、社会保障部次長 栗原守、”あすへの考 近づく「人口1億人割れ」”、大阪本社版13S6面。
だが、[引用者注:一部の報道機関の機械式自動音声の世論調査の]回答に野党支持者が多すぎるなど、縮図はいびつに見える。
読売新聞2023年1月15日朝刊、世論調査部長 湯本浩司、”展望2023 人々の声 正確な縮図に”、大阪本社版13S10面。
前者は、「違和感を抱く人は少なくないだろう」という表現に違和感。
後者は、一部の報道機関の世論調査で「回答に野党支持者が多すぎる」と書いているが、何と比べてなのかが書いておらず、むしろこっちの方が「いびつ」に見える。正確な世論調査を目指すという記事なのに。
2023年も、いびつな違和感を感じさせる記事ばかりで、読売新聞は、やっぱりすごそうだ。
・2023/01/14(土)朝刊。
14日の読売新聞朝刊は、安倍元首相銃撃で容疑者が起訴されたニュースと、「コロナ3年」との、二大特集。
1面トップは、
安倍元首相銃撃 起訴 山上容疑者 殺人と銃刀法違反
(略)
<特集28・29面、関連記事32・33面>
読売新聞2023年1月14日朝刊、”同上”、大阪本社版13S1面。
1面左は、
コロナ3年 正常化の道 1 (引用者注:タイトルの1は□の中に数字)
(本文略)
<コロナ3年特集16・17面、関連記事2・3・4・31面>
読売新聞2023年1月14日朝刊、”同上”、大阪本社版13S1面。
と、それぞれ、中に見開き2面を使った特集面と、複数の関連記事が掲載されていた。
まず、安倍元首相銃撃事件について。
1面記事の下に、社会部長による記名記事。
暴力は許されない
読売新聞2023年1月14日朝刊、”同上”、大阪本社版13S1面。
社会部長 犬伏一人
冒頭で暴力が許されないことを明確に宣言し、その上で、霊感商法や宗教二世の問題を取り上げ、国がこれまで苦境にある人の声をすくい上げられなかったことを問い、報道機関としても真摯に受け止めたい、と反省している。(個人による前半部分の要約です)
もっともな内容で、ぜひその反省を受け止めて今後はすくい上げていただきたいと激励したいところだが、後半は空回り。(個人の感想です)
急に、「容疑者を英雄視している」というインターネットの書き込みとされるものと戦いだす。正直、そんな存在するかどうかわからない相手と紙面で戦おうとするドン・キホーテ味がした。(個人の味覚です)
最後は、「暴力の連鎖を食い止めるため、報道機関を含め社会が担う役割は大きい。」[同上]と格調高く締めくくっていた。だが、「教会と安倍氏のかかわりについて」、「政府与党と協会のかかわりについて」、「教会と政治家のかかわりについて」、は一切言及がなかった。いや、連鎖を止めたいのなら、まずは自分のところの政治部に政治家と旧統一教会とのかかわりについて記事にさせるように言えよ、という感想しかない。(個人の感想です)
社会部長が記名記事を出す時は、読売新聞では、出会い系バーや検事総長定年延長の時がそうだったように、本来、政治部長が答えるべきであるのに社会部が代わりに弁明しているかのようなケースが多い印象だが、今回も同様のケースだったようだ。(個人の印象です)
社会部長が記名記事を書く時は、政治部の言いなりになっているみたいで、やっぱりすごい。
読売新聞では、社会部長の記名記事に限らず、社説や、「識者」に聞くみたいな記事でも、「容疑者を英雄視する風潮」という見えない敵とやたら戦っているように見えるが、「統一教会と政治家のかかわり」という目に見える敵とは戦いたがらないように見えるのは、何故だろうか。
「容疑者を英雄視」することが暴力の連鎖を生むという想像力があるのなら、「政治家とカルト宗教とのかかわり」をメディアが隠蔽する方が暴力の連鎖を生むと容易に想像できそうなものだが。
今回、読売新聞では、容疑者の動機の表現を、
「『教団とつながりがあると思って安倍氏を狙った』と述べた。」[同1面]
「安倍氏を狙った理由は『教団とつながりがあると思った』と説明したという。」[同3面社説]
「安倍氏について『旧統一教会とつながりがあると思った』と供述している」[同33面]
と、微妙に表現を変えているものの、「つながりがあると思っ」たというところで「統一」したようだ。
「つながりがある」と断定できない読売新聞こそ「つながりがある」と思われても仕方がない状況なのに、政治家とのつながりに無関心な読売新聞はやっぱりすごい。
次にコロナ記事について。
立派な表らしきものを載せていて、1面では季節性インフルエンザとの致死率の差がないことにしたいようだが、注釈が多く、これで比較できるのかと、専門家でない私のような素人でも疑問に思ってしまうもの(母数の差、検出能力の差、期間の設定、検出地域を統一していない、など)。一方、特集面17面には、大々的に表を載せているものの、感染者数と重症者数をグラフで時系列を軸として図示しているだけで、死者数はグラフに図示せず。先日、1日の死者数が最高を記録したと(小さく)ニュースになったばかりなのに。
1面で致死率を強調しておきながら、特集面ではでかいグラフで死者数を省く、そういう時は決まって政府に都合のいいように見られても仕方がない読売新聞のコロナ記事は、やっぱりすごい。
・2023/01/09(月)朝刊1面、社会面31面。
当ブログでは、新年一発目は、読売新聞の元旦朝刊の内容について書くのが、ここ数年のいつもの流れだったが、今年は元旦の新聞を読んでも、ブログ記事を書くような気にならなかった。特に特ダネもなかったようで(個人の解釈です)、社説も良くも悪くもなにも伝わってこない内容だった(個人の感想です)ので、今年はスルーすることにした。(個人のサボりです)
ただ、新年が明けて9日祝日の朝刊に、ようやく、備忘録としてメモしておけるような内容が2件ほどあったので、今年は1/9の記事を二つ取り上げることで、上半期をスタートする。
一つ目は、一面横の記事。
終戦直後 南方軍の苦境
読売新聞2023年1月9日朝刊、”同上”、大阪本社版13S1面。
陸軍大将 板垣征四郎の書簡
貴重な資料だと思うが、個人的な正直な印象は、「1面で取り上げるほどの内容か?」。
終戦直後の英軍管理下で、方面軍司令官が総司令官に送った3通の書簡だという。
貴重な資料だと思うが、記事を見る限りでは、敗軍の将兵が苦境に陥っている様子を敗軍の司令が上官に吐露している、だけのように見える。(記事から読み取った個人の印象です)。戦争中(事変や事件も含む)のことや、今後予想される軍事裁判の相談等などの個人の心情を吐露した内容があれば、価値は高いと思うが、記事からはそのような内容は読み取れなかった。
記者も内容に困ったのか、「タピオカ」をピックアップして見出しにもしているが、このことがより一層、「1面で取り上げるほどの内容か?」(個人の感想です)。
本来ならこういった記事は1面だけでなく、関連面として他の面でも詳細を載せるものだが、今回は1面のみで完結。最後に識者のコメントが載っているが、この手の記事で見かけるおなじみの識者の人ではなく、寡聞にして初見の人で、あっさりしたものだった。(個人の印象です)
ひょっとして、時期的に、元旦朝刊の一面候補として用意していたけど、それには弱いと自覚して、成人の日で祝日の9日に1面横に何とかして載せたのかな、元旦は中の面も予定が詰まってるとかの都合で1面のみの掲載で用意していたから今回も1面のみの掲載になったのかな、などといろいろと想像させてしまう(個人の想像です)、読売新聞は、やっぱりすごい。
二つ目は、社会面の「コボちゃん」横の記事。
安倍氏悼む 半年経ても
読売新聞2023年1月9日朝刊、”同上”、大阪本社版13S社会面31面。
前日8日で半年が過ぎた銃撃事件について、現場で取材したという記事。
個人的には、この件については、容疑者が「安倍元首相と旧統一教会の関係」について動機として語っていることを読売がどう表現(読売での報道当初は「独自の主張」と表現[当ブログ記事”最後の最後まで安倍元首相について熟読させる読売新聞はやっぱりすごい”参照])するのかを追っているので、注目していたが、今回の記事には言及なし。
期待外れだったのだが、記事内の記述で気になった点があった。それは、
(前略)発生時刻に合わせて来た京都市山科区の会社員●●●●さんは「安倍さんには(後略)
注:引用者により、記事引用部分の前後を(前略)と(後略)をし、途中の名前の部分は●表記にした
読売新聞2023年1月9日朝刊、”同上”、大阪本社版13S社会面31面。
の部分。
通常、新聞記事で一般人の声として名前付きで紹介される時は、住所と属性(職業等)と名前と年齢が表記される。これらを表記することで、架空のでっち上げでなく実在する一般人であることと、実際に取材した裏付けとしての信頼性が出る。(読売新聞を熟読している個人の認識です)。
ところが、今回の記事のこの人の意見のみ、なぜか、名前の後ろに年齢がついていなかった。
この人の後にもう一人の一般人の声が紹介されているが、そこではちゃんと年齢表記がされている。(ちなみにその隣の別記事は20歳の成人式の記事だが、そこで紹介されている人も名前の後にちゃんと「(20)」と表記されている。そりゃ二十歳だろうに)。
この件が奇妙なのは、新聞が(公人や有名人ではない)一般人の声を載せるときの通常のパターンと異なっているからだ。一般人の声を載せるときは常に住所・属性(職業等)・氏名・年齢をセットにして載せているのに、この人だけ、年齢抜きで表記していた。
もちろん、当人が年齢を明かしたくなかったのであれば、それはそれで尊重すべきことだし、正直、(私も含めて)読者も、この人の年齢にそれほど興味はない(だろう)。
ただ、年齢を出せないのであれば、住所やそれ以外の名前を出す必然性もない。記事では単に、「現場にいた人に聞くと」とだけ紹介すればよい。それなのになぜ、名前を出しているのか。
記者が聞き忘れたのであれば、連絡し直して聞き直すなり確認すればいいだけの話だ。逆に言えば、その連絡確認ができないのであれば、この人物が実在するのか、あるいは本当にそう言ったのか、確認も反証もできないということになり、記事に載せるべきではない。
内容的にも、この人のインタビューが無くても記事は成立するように思えるが、なぜこの意見をあえて年齢抜きの名前付きで載せたのか、必然性が全然見えない。
仮に、「せめて二人分の声を載せろ」と(社外かどうかは知らない)上から言われていたのであれば、別の人に改めて聞けばいいだけの話なのだが、身分を明かしてくれることに同意してインタビューに答えてくれる人が他にいなかったのだろうか。いろいろと謎だ。
思わず、(そういえば国葬儀と称するイベントに呼ばれてもいないのに献花に集まった一般人へのテレビインタビューの放送で教会グッズらしきものを身に着けた人がインタビューに応じていたとネットで見た記憶があるなあ)などと思い出し(個人の記憶です)、この年齢が出せない人も、そういった何らかの関係者なのか、あるいはホントに実在するのか疑わせるようにミスリードするかのような、読売新聞はやっぱりすごい。
・・・と、ここまで書いていたら、気になってしまい、該当する人の名前を検索すると・・・。あまりの展開に、メモするだけの当ブログ記事では収まらなくなってしまったので、別記事で(予定)。[追記2023/01/15:当ブログ記事”半年たっても「独自」の方法で安倍氏を追悼する読売新聞はやっぱりすごい”参照。追記以上]
1月1日の新聞は期待外れで今年はどうかな思わせておきながら(個人の感想です)、1月9日の成人式の日の朝刊で驚かせてくれる読売新聞は、やっぱり今年も前半からすごそうだ。
過去の「今日も読売新聞はやっぱりすごい」は、
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2017年)[2017/10/7~2017年末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2018年上半期)[2018/01/01~2018/06月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2018年下半期)[2018/07/01~2018年末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2019年上半期)[2019/01/01~2019/06月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2019年下半期)[2019/07/01~2019年末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2020年上半期)[2020/01/01~2019/06月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2020年下半期)[2020/07/01~2020/12月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2021年上半期)[2021/01/01~2021年6月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2021年下半期)[2020/07/01~2020/12月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2022年上半期)[2022/01/01~2022年6月末]
今日も読売新聞はやっぱりすごい(2022年下半期)[2022/07/01~2022/12月末]
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