この記事のこの場所に「この記事には広告が含まれます」という一文が目立つように書いてあります(ここはそういうところですよ?)
《以上広告アナウンスでした。以下本文》
2020年3月18日(水)発売の週刊文春(2020年3月26日号、株式会社文藝春秋)で、森友事件で自殺した財務省職員の遺書が公開されるとの報道があった。
「すべて佐川局長の指示です」森友事件で自殺した財務省職員「遺書」入手
文春オンライン、「週刊文春」編集部、”同上”、2020/03/17。https://bunshun.jp/articles/-/36667(参照2020-03-18)
改めて、自死した職員のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族にお悔やみ申し上げたい。
現時点で私は、記事全文を読んでいないが、上記記事に掲載されていた手記の写真の一部に、
(前略)本省より財務局に以下の対応の指示がありました
同上。記事内の掲載写真から一部分を書き取り。(2020-03-18参照)
(中略)
●検査院には法律相談関係の検討資料は「ない」と報告する
(後略)
と書かれてあることが読み取れて、驚かされた。
これまでの財務省や会計検査院の報告と異なる点であり、手記の内容が事実であれば、財務省は未だにウソをついていることとなる。
そこで今回は、
森友問題における「法律相談文書」
について時系列を整理することで、この食い違いについて明らかにしたい。
森友問題における「法律相談文書」の時系列
2017/02下旬~ 改ざん行為の開始(本省理財局→近畿財務局「検査院には法律相談関係の検討資料は「ない」と報告する」指示)《「週刊文春」赤木氏手記》
2017/04/03 会計検査院→近畿財務局「法律的な検討を行った内容に関して、資料を提出した上での説明を求めた」《会計検査院「その後の検査について」》
2017/04中旬 近畿財務局→会計検査院「説明はあったものの、法律相談文書は提出されなかった」《同》
2017/09/15 開示請求→近畿財務局「管財部以外も含めた近畿財務局内で作成された文書」《同》
2017/11/21 近畿財務局→会計検査院「法律相談文書のうち、開示請求の対象となっていた5件について提出」《同》
2017/11/22 会計検査院報告書、”学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関する会計検査の結果について”
2018/02/01 太田理財局長「法律相談の文書について、誠に申し訳ないことではございますが、その存在に気付くことなく、提出ができておりませんでした」《参議院予算委員会、質問者:辰巳孝太郎》
2018/03/02 朝日新聞朝刊「森友文書、財務省が書き換えか」
2018/03/07 赤木氏死去
2018/03/12 財務省、決裁文書の書き換え認める
2018/06/04 財務省報告書、”森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書”
2018/11/22 会計検査院報告、”「学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関する会計検査の結果について」(平成29年11月報告)に係るその後の検査について”
2020/03/17 文春オンライン、”「すべて佐川局長の指示です」森友事件で自殺した財務省職員「遺書」入手”
[作成:2020/03/18]
文春オンライン、「週刊文春」編集部、”「すべて佐川局長の指示です」森友事件で自殺した財務省職員「遺書」入手”、2020/03/17。https://bunshun.jp/articles/-/36667(参照2020-03-18)
会計検査院、”「学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関する会計検査の結果について」(平成29年11月報告)に係るその後の検査について”、平成30年11月22日。[図表4、p9、PDFページ14]。https://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/29/pdf/301206_sonogo_01.pdf(参照2020-03-18)
会計検査院、”学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関する会計検査の結果について”、平成29年11月22日報告。http://report.jbaudit.go.jp/org/h29/YOUSEI1/2017-h29-Y1000-0.htm(参照2020-03-18)
国会議事録検索システム、”第196回国会 参議院 予算委員会 第3号 平成30年2月1日”。[p3]。https://kokkai.ndl.go.jp/minutes/api/v1/detailPDF/img/119605261X00720180207(参照2020-03-18)
朝日新聞デジタル、”森友文書、財務省が書き換えか 「特例」など文言消える”、2018年3月2日 5時20分。https://www.asahi.com/articles/ASL317533L31UTIL060.html(有料会員限定記事、参照2020-03-18)
財務省ホームページ、 広報・報道 > 大臣談話・ステートメント > 大臣談話・スピーチ、”決裁文書に関する調査について”、平成30年3月12日(月)。https://www.mof.go.jp/public_relations/statement/other/search_kessaibunsho.htm(参照2020-03-18)
同、同、決裁文書の改ざん等に関する調査報告書について、”森友学園案件に係る決裁文書の改ざん等に関する調査報告書(平成30年6月4日)(PDF:9269KB)”。https://www.mof.go.jp/public_relations/statement/other/20180604chousahoukoku.pdf(参照2020-03-18)
(感想)
森友問題における法律相談文書が最初にクローズアップされたのは、財務省が、会計検査院の(初回の)報告がされる一日前に、駆け込みのように提出したことだった。
しかもその時の言い訳が、「気付かなかった」というもので、当然のごとく、突っ込まれていた。
しかし、その後、決裁文書の改ざんが発覚した後も、この言い訳は訂正することなく、最終的には、一年後の会計検査院の「その後の検査について」でもこの言い訳を貫き通し、検査の目をすり抜けたことになる。
これまでの財務省の説明では、
「法律相談資料は残っていない」と思っていたが、重ねて開示請求を受けたので、よく調べたら、他部署に法律相談文書が残っていたので提出しました
というもので、あくまで故意ではないことを主張していた。
ところが、今回の手記には、「本省」より「財務局」(近畿財務局)への指示として、
検査院には法律相談関係の検討資料は「ない」と報告する
文春オンライン、同上。
とあり、時系列と合わせて見ても、
・最初から、本省が指示している
・最初から、本省は法律相談関係の検討資料の存在を知っていた
ことが明白であり、以降の財務省の説明、
・太田理財局長(当時)の国会答弁「法律相談の文書(中略)の存在に気付くことなく」(2018/02/01参議院予算委員会)
・改ざん発覚後の会計検査院の「その後の検査」への近畿財務局の返答「保存期間を1年未満としていたことから廃棄」(「その後の検査」、p10、PDFページ15)
などは、すべて虚偽であったことになる。
しかも、現時点では最終結果である、会計検査院の森友問題についての「その後の検査」では、
法律相談文書が会計検査院に提出されなかったことについて、
故意又は重大な過失があったとは認められない。
会計検査院、”「学校法人森友学園に対する国有地の売却等に関する会計検査の結果について」(平成29年11月報告)に係るその後の検査について”、平成30年11月22日。[p54、55、PDFページ59、60]。https://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/29/pdf/301206_sonogo_01.pdf(参照2020-03-18)
と結論付けている。
赤木氏の手記で、財務省が「故意」であったことが明らかになった以上、会計検査院は見抜けなかったことを反省し、再検査をするのが当然だろう。
少なくとも、これまでの財務省の改ざん報告や、会計検査院の検査報告に、赤木氏の証言は反映されていないことは明白だ。
財務省は未だにウソをついていて、会計検査院などの調査機関もその役割を果たせていない。
今回は、法律相談文書のみを取り上げたが、隠蔽されてきたことはこれだけではないだろう。
森友問題は決して終わってはいない。
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