この記事のこの場所に「この記事には広告が含まれます」という一文が目立つように書いてあります(ここはそういうところですよ?)
《以上広告アナウンスでした。以下本文》
当記事は、2018年6月18日に震度6弱を記録した地域で、ケガもなく、ライフラインの断絶もなかった住人の体験談です。個人的な体験談と、周りから聞いた体験談が混在したものになっています。今回の地震により、亡くなられた方へのお悔やみと、被害にあわれている人へのお見舞いを申し上げます。
持っていたもの
- 大小を含めた何度かの地震の経験
- 阪神淡路大震災と東日本大震災で震源から遠く離れたところで揺れを体感した経験
持っていなかったもの
- 揺れている途中で緊急地震速報が鳴る経験
- 余震が頻発する経験
2018年6月18日午前7時58分ごろ。大阪北部を大きな揺れが襲った。
私は、思わず「ヒャッ」と声が出て、とっさにしゃがみ込んだ。
その時、何を考えていたか、そのあと何が起こったかの体験を備忘録的に記しておきたい。
[当記事は、「はじめはみんな初心者だった」の記事「大阪北部地震(2018年6月18日)震度6弱のはじめての体験」(参照2018-06-22)をリライトしたものです]
地震が起こったときの状況
地震が起こったのは、月曜日の朝、午前7時58分。様々な状況の人がいた。
通勤・通学途中の人、すでに勤務先に到着して作業中の人、外出前の準備を家でしている人、朝の予定を終えてテレビを見ている人、ご飯を食べている人、トイレ中の人、休みでまだ寝ている人。
そこに突然の揺れが襲った。
何もできないまま立ちすくむ人、声を上げてしゃがみ込む人、とりあえず屋外に逃げ出す人、目の前にあるものにすがりつく人、机の下に潜り込む人、周りの人の動きを見て冷静になる人・パニックになる人、布団を頭からかぶりこむ人。
いろいろな人がいろいろな状況にあって、いろいろな行動をした。
揺れている最中に、緊急地震速報が一斉に鳴った。携帯から、そして遠くの校舎のスピーカーから、鳴っているようだった。
揺れは、間もなくして収まった。
地震が起こって激しく揺さぶられながらも考えていたこと
地震が起こったとき、私は、驚いて思わず声が出てしまった。だがすぐに状況を把握しようと努めた。
私のこれまでの個人的な地震経験は、
- 小学生のころ、授業中、地震があって頭が真っ白になったが、同級生の「机の下に隠れろ!」という声で我に返り、机の下に隠れた。その時の同級生には子供ながらにスゴイと感心するのと同時に、正直、嫉妬した。今度地震にあったときは冷静にいようと決心した
- 理科の授業で、地震にはP波(プライマリー)とS波(セカンダリー)があり、それぞれの特徴を知った
- その後の震災の時は、ちょっと揺れてから大きく揺れることを体験した
- 緊急地震速報が流れてからしばらくして揺れることを何度か経験した
こういった経験があったからこそ、パニックにならずに済んだ。
揺れたときはしゃがみ込んだが、頭を抱えながらとっさに今いる場所は上から何か落ちてこない場所なのかと思いながら、心持ち真ん中に移動した。(実際にはほとんど動けなかった。)
まずはこの場所で頭を守りながらうずくまりながら、なぜか時間を見た。デジタル表示で7:58だったので記憶に残っている。
揺れている最中に、緊急地震速報が鳴った。
そのメロディーがおどろおどろしく感じる。
だが、その一方で、
「揺れている途中から鳴ったということは、震源が近い」
と判断できた。そのことは少しほっとさせた。この揺れが震源地付近であれば後からより大きな第二波(S波)が届くことはないだろうという予測と、どこか遠くで巨大地震が起こって届いた揺れではないとも予測させたからだ。
話はそれるが、「後から鳴る緊急地震速報は意味がない」という人がいるようだが、私はそうは思わない。揺れた後から緊急地震速報が鳴ったということは、
- 「震源地に近い」
- 「通信網は健在」
という貴重な情報が瞬時に得られるからだ。これは、ここよりひどい揺れはなく、他の地域が大丈夫だという、安心感を与えてくれるものである。
そして間もなく揺れが収まった。それほど長くなかったことから、震源地付近である予想を裏付けられたと、推測した。
地震の揺れが止まった直後の行動
揺れが収まった後、まず確認したのは、
ライフラインが生きているか
ということだった。
外にいる人は、信号機の電気が点いたままなのを確認、家の中にいる人は電気やテレビが点いたままなのを確認することで、ひとまず安心した。
通勤・通学途中の人は、無事にたどり着けるのかという心配と家は無事なのかという心配から、連絡を取ろうとするが、つながりにくく、メールやライン等でとりあえずの一報を入れていた。
家にいる人は、とりあえずテレビやラジオを点けて、情報を入れようとした。
移動中で立ち往生した人もいれば、家の中でものが散乱し、立ちすくむ人もいた。
私の周辺では、幸いにも、けがをした人もなかったようで、ライフラインが絶たれた人もいなかったので、危機的状況にはならなかった。だが、この地震で、死者が出たり水道・ガスが止まったりしたところがあるという情報を知るのは、のちのテレビ報道でだった。
地震後の処理
移動中の人で、足止めされた人は、連絡と確認に追われた。
以下は、私の周辺の体験談だ。
学校では、すでに登校していた人はグランドへ避難誘導され、今から登校してきた人はそのままグランドにいるように誘導された。間もなくして休校が決まると、保護者が直接迎えに来るように連絡が回された。
仕事場には、時間差で人が集まったりしたが、お子さんがいる人や立ち往生している人に対しては、無理して来れなくてもいいと、連絡をしたところもあった。取引先とは、状況が状況なので、納期についてはどこも融通を効かせてくれたところが多かったようだ。外回りの人も、まずは会社内の片づけや確認を済ませた。当日は、早めに切り上げたところも多かったようだ。
家にいる人は、食器や本、家具などが落ちたり倒れたりで、確認に追われた。食器が落ちて割れてしまったり、花瓶が倒れて水びだしになったり、仏壇の中のお供え物が飛び出したりと、ケガはなかったが、後片付けで大変だった人もいるようだ。
また、遠方からの知り合いや親せきから、午前中は安否の確認のメールが相次ぎ、午後からは電話が相次いだ。(本当なら、災害用伝言ダイヤル(171)を使うべきなのだろうが、利用したことがなく、午後以降は比較的電話がつながったので、結局利用しないままに終わったが、前もって使い方を知る必要があると感じた。)
NTT西日本、ホーム>災害に対する取り組み>災害用伝言ダイヤル(171)>ご利用方法>伝言の録音方法 。
http://www.ntt-west.co.jp/dengon/way/rec.html
(参照2018-06-22)
私のところは、電気と水道は止まらなかったが、ガスは止まっていた。地震の時は使っていなかったので、地震後しばらくたって使おうとしたときに止まっていることに気づいた。強い地震の時は自動でいったん止まり、自分で安全を確認後、解除しなければならないことは知っていたが、具体的な方法は知らなかった。あやふやなまま、外にあるガスメーターへ行くが、解除できるようなボタンらしきものが無いので、調べ直そうといったん退散する。ネットで調べようと、「大阪ガス 復旧」で調べるが、滞納でガスが止められて再開する方法ページに行ったので、他のページを見ようとすると、読み込み中が続いた。「そりゃ、こむだろうな」と思い、別のページで検索しようとすると、ガス協会のページが見つかり、そこに行くと、再開方法のページがあった。
一般社団法人日本ガス協会、HOME > 安全・安心への取り組み > ガスが止まったら。
http://www.gas.or.jp/anzen/gas-stop/
(参照2018-06-22)
読むと、スイッチはキャップで隠していることが分かった。あとは、指定された方法通り、家の中のガス器具をすべて止めてから、ガスが漏れていないか、ガス臭くないかを確認し、キャップを外してスイッチを1回しっかり押して戻し、3分ほど待って、赤の点滅が消えたので、OKで、実際にガスを使えるようになった。
そのページには、震度5相当の揺れの時は安全装置が働いて止まるということが書いてあり、今回がまさに、それだけの揺れだったと実感した。
その後の状況
私の周辺地域では、ライフラインが止まらなかったので、買い占めや物資不足という切迫感はなかった。ただ、一部の商品が品薄なのは感じた。
当日と翌日は、夜中と明け方に余震が続いて、目を覚ますことがあって、なかなか眠れず不安な状況になった。余震の不安さはこれまでの震災のニュース等で聞いていたが、いざ自分が体験すると、その不安は、重くのしかかってくる。
だが同時に恐ろしいと感じたことは、慣れだ。この記事は、地震から三日ほど経った時点の個人的な感想で、今現在でも余震が起こるが、ちょっとぐらいの揺れなら、逃げようと思わないぐらいになっている。
地震直後の片づけをしているときは、すぐ逃げれるように用意しておこう、とか、家具の固定等の防災グッズで備えようと、とかを真剣に考えていたのに、三日後の現時点では、もう大丈夫だろうという、根拠のない楽観をしている。
災害は、忘れたころであろうが、忘れていないころであろうが、やってくるときはやってくる。
この記事は、それを忘れないための自分への戒めとしておきたい。
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