2018年9月21日に「森友問題」について分かったこと
[公開2018/09/22]
2024年4月アドレス移転しました
[公開2018/09/22]
2018年9月6日の大阪日日新聞に、森友学園事件の取材報道に携わっていた元NHK記者の方によるあいさつ文が載っていた。
大阪日日新聞、「野分 大阪発・論点 大阪から野分(台風)を起こします」、相沢冬樹、”大阪日日新聞で何を目指すか 森友学園事件と私 ”、2018/9/6。
http://www.nnn.co.jp/dainichi/column/nowaki/180906.html
(参照2018-09-07)
この記者の方の動向については、話題となっており、当ブログでも、2回取り上げた。(「森友問題」これまでのNHKスクープのまとめと考察(2018/05/18)、「森友問題」NHKスクープのまとめと現時点での評価(2018/09/03))。
こうやって、実際に取材されている方の記事が読めるのは、大変ありがたい。というのも、その記事の書き方によって、取材経緯や時期などを、考察することができるからだ。
つい先日も、別件で、2018年度新聞協会賞に、朝日新聞の「財務省による公文書の改ざんをめぐる一連のスクープ」が選ばれ、その受賞記事がスクープの経緯と共に朝日新聞に載っていた。
朝日新聞デジタル、”改ざん「あり得ない話ではない」 調査報道で明らかに”、2018年9月5日14時29分。
https://www.asahi.com/articles/ASL8Z5Q1QL8ZUTIL03R.html
(参照2018-09-07)
この記事もまた、改ざんを知るに至った経緯や時期を、ある程度の幅に絞れる表現をしてくれており、いろいろな考察の材料を提供してくれた。
今回は、この2つの記事から読み取れることを考察してみたい。
“「森友問題」取材記者による記事で分かったこと(2018/09/07)” の続きを読む先の通常国会では、
「ご飯論法」
という言葉が、注目された。
上西充子、”「朝ごはんは食べたか」→「ご飯は食べてません(パンは食べたけど)」のような、加藤厚労大臣のかわし方”、5/7(月) 16:15 。
https://news.yahoo.co.jp/byline/uenishimitsuko/20180507-00084931/
(参照2018/09/04)
高度プロフェッショナル法案をめぐり、加藤厚生労働大臣のはぐらかしの答弁の手法を端的に示す言葉として、わかりやすく、反響を呼んだ。
「森友問題」でも、「ご飯論法」の答弁はいくつかあって、
「金額の交渉はあったが価格の交渉は無い」、「述べたのは一般的な規則」、「関係するといったのは贈収賄のこと」・・・
などが、思い起こされる。
ご飯論法が、安倍政権の特徴だと言ってしまえばそれまでだが、今回とりあげるのは、「森友問題」における「ご飯論法」ではない。
私が提示したいのは、「ゴミ論法」だ。
「森友問題」では当初から、「ゴミの存在」が議論となっていた。この「ゴミ」については、いくつかの経緯を経ているため、発信する側によって意味が異なっており、受け取る側によっては混乱して分かりにくくなっている。
そしてその分かりにくさを利用して「ゴミがある」と言ったり「ゴミがない」と言って都合のいいように使い分けて悪用する人物も存在する。ここでは、「ご飯論法」のネーミングを借用して、これを「ゴミ論法」と名付け、考察を試みたい。
“「森友問題」「ごみ論法」の研究” の続きを読む森友問題では、朝日新聞のスクープが際立っているが、他の報道機関も(一部の報道機関を除いて)、それぞれの強みを生かしたと思われるスクープニュースを出し、競い合って、森友問題で隠蔽された情報を明らかにしてきた。
NHKも、森友問題では重要なニュースをいくつか出している。
そして先日8/30、ある日刊紙に次の記事が出た。
日刊ゲンダイDIGITAL、”“左遷”の森友スクープ記者「記者続けたい」とNHKを退職へ”、2018年8月30日。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/236473
(参照2018-09-03)
この記事は、以前、当ブログ(「森友問題」これまでのNHKスクープのまとめと考察(2018/05/18))でも取り上げた、
日刊ゲンダイDIGITAL、”森友問題スクープ記者を“左遷” NHK「官邸忖度人事」の衝撃”、2018年5月17日。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/229227/
(参照2018-09-03)
の続報と言える。
以前取り上げた際には、NHKニュースによる、森友問題関連スクープ報道を、私が把握している範囲で取り上げて、列挙してまとめた。
その後、財務省が隠していた応接記録の公表、改ざんについて報告書等が出て、いくつかのNHKスクープの正しさは証明された。
ただ、森友問題は、複数の時系列と複数の立場を把握し、かつ、リアルタイムで報道を追っていないと、スクープかどうかの判断はできない。一般の人が、「朝日のスクープは知っているけど、NHKにスクープはあったっけ?」と思っていても仕方のない面もある。
そこで今回は、前回まとめたNHKスクープ時系列を基に、新たに分かった点も含めて、これまでのNHKスクープについての評価をしてみたい。
[公開:2018/09/03]
“「森友問題」NHKスクープのまとめと現時点での評価(2018/09/03)” の続きを読む