「森友問題」理財局長が語った「何の日」の整理と考察(2018/04/12国会答弁)

架空小説「仮名手本森友学園」

2018年4月12日参議院財政金融委員会。辰巳孝太郎議員への答弁。

太田理財局長「辰巳委員はお詳しいですから、 3/11、3/14、3/15、3/16、3/24、3/30、4/5 、それぞれ何の日でどういうことか、すぐにお分かりでしょうが」

参議院インターネット審議中継、開会日:2018年4月12日、会議名:財政金融委員会。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
(参照2018-04-14)

[注:以上は、上記動画よりの書き起こしであり、一部聞き取れなかった部分の省略、誤字・誤りの可能性があることをお断りしておきます。]

受験勉強をしていると、暗記した部分をつい言いたくなる時がある。口にすることで覚えるきっかけにもなるし、覚えている確認にもなる。ただ、暗記したことを人前で言うのは、何らかのアピールが含まれている。「自分がこんなに勉強しましたよ」というアピールと、「暗記した部分はテストに出ますよ」というアピールだ。

国会議員からも「優秀」と言われる太田局長が、突拍子もなく、ある日程を、なぜ、まくしたてたのかを、その日に何が行われたかを確認しつつ、考察してみる。

[公開:2018/04/15、更新:2018/04/16]

1.太田局長の国会答弁の流れ

今回の4/12の辰巳議員の質問の前から、問題になっていたのは、

2017/02/22 菅官房長官への説明

で、この説明の際に同席していた、佐川理財局長、太田官房審議官、中村総務課長(肩書は当時)のうち、中村総務課長が改ざん前文書の決済担当者(当時は企画課長)だったため、(改ざん前)文書に「安倍昭恵名誉校長」のことが記載されていたことを菅官房長官に、当然、報告していたのではないか、という点だった。

そうなると、改ざんに官邸がかかわっていたことになるため、国会でも何度も確認を求められていた。

この点に関しては、太田局長は「中村課長は決裁したけど中身を見ていない」という言い訳をし、さらに、麻生財務相も「読んでいない書類に決裁のはんこを押していることはある」と公然と言い放ったので、さらに問題になった。

JIJI.com、”文書決裁「読まずに押印も」=麻生氏、予算委で明かす”、2018/04/11-18:59。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018041101106&g=pol
(参照2018-04-14)

辰巳議員は、この点を、時系列を説明しながら、中村課長が知っているのは当然で、菅官房長官に説明したのだろう、と太田局長に確認を何度か求めていた。すると、太田局長は我慢できなくなったように、

今になったら、分かるだろうけど

と「結果論だ」とでも言うように、8.2億円だとか、冒頭で示した、細かい日付を列挙しだした。

2.それぞれ何の日かで、どういう日か?

では、太田局長の列挙した日、

3/11、3/14、3/15、3/16、3/24、3/30、4/5

は、実際にどんな日だったかを振り返ってみる。

私は、辰巳議員ほど詳しくないが、そんな私でも、この日付が2016年のことだとすぐわかった。

2016年

03/11 籠池氏「新たなゴミを発見」→近畿財務局に連絡
03/14 近畿財務局・大阪航空局現地確認。籠池氏、本省へ連絡
03/15 「本省への陳情」籠池夫妻・田村室長
03/16 「3mより下からごみイメージ」籠池夫妻・工事業者・設計業者・近畿財務局・大阪航空局
03/24 近畿財務局と学園側弁護士の価格交渉
03/30 「3mより下からごみストーリー口裏合わせ」籠池夫妻・顧問弁護士・工事業者・設計業者・近畿財務局・大阪航空局

(参考)当ブログの過去の考察のカテゴリー→「森友問題」考察

正直、このあたりの日付は、私でも、だいたいのことは大まかに記憶で書けるようになった。(太田局長のように、紙を見ずにこの日付を連呼して自慢したい気持ちはよくわかる。)

だが、残りの、4/5は、すっとは出てこなかったが、

「時期的に、メールのやり取りの件か、2015年の有益費の払い戻しの件が、あったころだな」

と漠然と思い、ネットで国会中継を再生して聞いたときには、深入りせず、そのままにしておいた。

3.4/5は何の日?

後日、ネットを見ていると、辰巳議員の質疑の書きおこしをしてくれている人がいて、改めて、読み直してみた。(匿名掲示板での、有志による書き起こしで、議事録がアップされるまでは、大変参考になり、この場を借りて謝したい。)

例の日付の部分も、書き起こしてくれていたが、最後の部分が、「7/5」と書いてあったので、あれ、っと思い、インターネット審議中継の該当するところを見直すと、聞き取りにくく、「しちがつ」と聴き取れなくもないが、おそらく「しがつ」の聞き間違いではないかとの印象だった。

流れ的にも、3月の出来事をずらっと挙げた後の話であり、7/5に森友問題で注目される出来事は思いつかなかったので、聞き間違いか、打ち間違いだと判断した。
(ただし、これは、書き起こしてくれた人の細かいミスを責めるつもりは毛頭なく、大部分は聞き取りづらい発音をほぼ正確に書き起こしてくれており、その手間と労力には頭が下がるし、逆に、4/5のことに注目させてくれたきっかけになったことには、感謝しかない。)

これが「4/5」であることを確認するため、念のために、時系列を見直し、7/5に重要なことが起こっていないことを、改めて確認した後、4/5について、何が起こったのかを再確認することにした。

まず、当初思いついた、2015年の有益費の払い戻しの件については、4/6だったので、違っていた。そうなると、次は、実務者たちのメールのやり取りで、この日のやり取りがあったかどうかを調べることにした。

この件は、籠池氏が民進党のヒアリングで昨年5月ごろに提出した記憶があったので、民進党のホームページに行き、ニューストピックスから、該当するページを見つけた。

民進党、民進党広報局、”森友学園への国有地売却問題解明PTで籠池元理事長から再ヒアリング ”、2017年05月17日。
https://www.minshin.or.jp/article/111752/森友学園への国有地売却問題解明%EF%BC%B0%EF%BC%B4で籠池元理事長から再ヒアリング
(参照2018-04-15)

メール本文は公開されていないので、埋め込まれている動画を再生し、流し見るが、4/5のメールというのはよくわからなかった。だが、籠池氏へのヒアリング中に、「4/5に国交省が試掘をして」という質問があったので、このことかと、推察した。

また、匿名掲示板でも、4/5に、大阪航空局が土地の調査をしているとの指摘を得られた。

5ちゃんねる、政治ニュース+、【アッキード/森友】スレッド
参照時、DAT落ちで確認できず(参照2018-04-15)

4.4/5への疑問

4/5が国側による土地の調査であったのなら、その重要性に疑問が残る。

果たして、太田局長が列挙した日に並ぶほどの重要性があるのか、という疑問だ。

まず、音声データが残っているのが、

3/15,3/16,3/30

で、この日については、日付を特定するまでに至るまで、時間が掛かったこともあり、重要な日付であることは間違いない。

また、「新たなごみ」が発見されて連絡があって、土日を挟んで、国側が現地確認した日が、それぞれ、

3/11,3/14

であり、経緯として記録されている日であり、初めの動きとして重要だ。

さらに、3/24は、音声データは発掘されていないものの、

近畿財務局と学園側弁護士が価格交渉を行った日付として取り上げられており、また、その後出てきた、相談記録で、近畿財務局が法律相談をしていた日付としても重要な日だ。

だが、4/5に関しては、以上の流れからすると、いまいち重要度が分かりにくい。私も実際、調べるまで何の日かわからなかった。

だが、あえて、太田局長がこの日を上げたことで、何らかの意味があるかと邪推し始めた。

  • 先日の報道で、近畿財務局側から大阪航空局がいったん出したごみ撤去費用を増量するように求めた報道があったが、この日が関連するのか?
  • 過去、国会で3/30の音声を財務省側がかたくなに「3月下旬から4月にかけてのもの」と言って特定しなかったが、4/5に関係するものがあるのか?

などだ。

もちろん、単純に、調査した日、というだけの可能性も高いが、気になるところである。

さらなる情報に期待したい。

過去の考察のカテゴリーはこちら→「森友問題」考察

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