「森友問題」で昨日分かったことの補足と考察(2018/03/03)

架空小説「仮名手本森友学園」

2018年3月3日に「森友問題」について考察したこと

[公開2018/03/04]

朝日新聞2018/03/02朝刊で、「森友文書、財務省が書き換えか」の記事が出て、昨日、考察を試みた(「森友問題」で今日分かったことのまとめと考察(2018/03/02))が、この点について、行政文書管理の観点から、改ざんが行われた理由を、考察したい。
(公文書管理については、「森友問題」無いはずの交渉記録が出てきた理由―公文書管理の視点からも参照)

1.行政文書登録の仕組み

行政文書の登録作業は、基本的に年度ごとに行われる。

文書作成終了と同時に登録されるのではなく、翌年度の4月1日時点で前年度分の文書の登録作業に入る。

例えば、平成29年度中に作成された文書は、平成30年3月31日時点では、行政文書として登録されていない。
平成30年4月1日になってから、平成29年度中に作成された文書の登録作業が始まる。

この作業は、担当職員によるファイリング、文書管理責任者による登録作業(ファイル名登録・保存分類・管理タグ付け・保存場所指定など)の行程を経て、ようやく登録される。

省庁にもよるが、この作業を1年かけて行われる。

2.登録されるまでの文書はどこに?

文書が作成されたと同時に、登録されるわけではなく、上記のような過程を経る。

そうなると、例えば、極端な話、4/1に作成終了した文書でも、翌年度の4/1から登録作業をはじめ、その年度ぎりぎりの3/31に登録作業を終えたとしても、行政文書登録規則には違反しない。
つまり、最大2年近く登録しないままでも可能なのである。

ではその間、文書はどこで保管されているかというと、担当職員の手の届くところに置かれて、文書登録を待っている。

登録されてからは、管理責任者も決められるので、貸出等には記録を残さなければいけなくなる。

しかし、登録されるまでは、担当者の責任において文書を手元に置いておくことは可能なのである。

3.今回の森友文書の改ざんのケース

今回報道されている、2016年6月の決裁文書だが、2017年2月の時点では、行政文書登録されていない。まだ年度中だからだ。

そうなると、おそらく、この文書は、担当職員の手元にあったと考えられる。

さらに、2015年の決裁文書も改ざんされている疑いを指摘されているが、2017年2月時点では、2015年度の文書は登録作業中であるので、ぎりぎり手元にあった可能性もあるし、あるいは、事案継続あつかいで、登録前だった可能性もある。

つまり、担当者が改ざんできる環境であった可能性は否定できないのだ。

4.責任問題

仮に、改ざんが事実であるならば、責任者が責任を取ることになる。

改ざんした当事者はもちろんのこと、その監督責任者も責任を取ることになる。

そこには、「なぜ改ざんをしたのか」の理由の追及が求められる。

ここから先は、まさに、検察の領域になる。

上司の指示があったのかどうか。

大阪地検と言えば、村木さんへのねつ造をしたことがあるだけに、これがどう転ぶかは、現時点では予測できない。

朝日新聞デジタル、”森友文書、財務省が書き換えか 「特例」など文言消える”、2018年3月2日05時20分。
https://www.asahi.com/articles/ASL317533L31UTIL060.html
(参照2018-03-02。有料記事)

過去の情報の要点整理と考察はこちら→
(番外編)時系列の要点整理と考察(その1)
(番外編)時系列の要点整理と考察(その2)
(番外編)時系列の要点整理と考察(その3)
「森友問題」で今日分かったことのまとめと考察(2018/02/01)
「森友問題」で今日分かったことのまとめと考察(2018/02/02)
「森友問題」で今日分かったことのまとめと考察(2018/02/05)
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「森友問題」音声データがすべて出てきて分かったこと(2018/02/17)
「森友問題」で今日分かったことのまとめと考察(2018/03/02)

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